1 遺伝子組み替えで作成された最新の細菌に対して、ワクチンは現物がないと作れないのではないかの質問は、YTTさんの指摘のとおり「生物兵器を研究している国」と共同研究でもしてない限り不可能な話です。不可能なものは出来ないと云わざるを得ません。病原菌特定の研究については、一応ご理解されているようですが、防疫についても同様です。現時点で分かっている範囲の防疫しかできません。
2 ロケット技術兵器転用の疑問については、日本のロケット研究は、通信衛星や気象衛星を軌道に打ち上げる平和利用のためのロケット技術です。
平和利用のロケットを軌道に乗せる技術と生物兵器ミサイルを敵陣地まで誘導し、なかの生物兵器を死滅させないように爆発、拡散させて病原菌を蔓延させる技術を同一視するには無理があるとは思いませんか。
YTTさんは研究・開発の経験があるかどうかは知りませんが、研究・開発には莫大な労力と時間、経費が掛かります。仮に生物兵器ミサイル開発を目的とした場合、設計の段階から試作品を作成し、これに徹底した実験等が必要になり、宇宙開発事業団の技術を簡単に転用できるとするYTTさんの意見は完全な誤りです。
ミサイルは大別して、胴体部分とエンジン部分、制御装置等で出来ていますが、ミサイルのエンジン一つを開発するにしても、5年、10年という時間と莫大な費用が掛かります。それに、生物兵器をのせて運び、これを敵陣で巧く拡散させる技術は、国家プロジェクトとしてでも開発しない限り、不可能な話です。
3 兵器に攻撃用と防衛用がないと云う指摘は、広辞苑でも岩波辞典でも、兵器とは攻撃や防衛に用いる器材の総称となっています。区別がないというYTTさんの意見は完全な誤りです。核攻撃に対するシェルターや化学攻撃に対する防護衣、防空ミサイル等々防衛を主たる目的とする兵器は枚挙にいとまがありません。
4 米軍と感染研と自衛隊が連携をしているということは、当然のことでしょう。日本の同盟国である米国や日本の研究機関である感染研から情報を得て、少しでも有効な防衛方法を研究するのは研究者の義務です。
5 5項は私の意見です。
731部隊や米軍を引き合いにだしたりして、自衛隊が攻撃用の生物兵器の研究をしていないという事実に反し、あたかも自衛隊が攻撃用の生物兵器を研究・開発しているように無責任に述べるYTTさんには非常に憤りを感じます。
いつの日かオームが使った手のごとく米軍や自衛隊の名前を出せば、何やら秘密めいた悪事を彼らのせいにできると考えるのは止めてください。
それでも、自衛隊が生物兵器で攻撃するための研究をしているとの確信があるなら6項を参考にして下さい。
6 6項は私の提言です。
いつまでも水掛論的議論を繰り返しても、「さざ波」編集部に迷惑をかけ、このHPに来られる多くの人はウンザリしているとおもいます。この議論を国会の場に移しませんか。
以前も述べましたが、仮に自衛隊が生物兵器で攻撃をするための研究をしているとすれば、それは世界中に衝撃が走るといっても過言でないほど、価値のある情報です。発表後、自衛隊が防衛用だと言い張っても、その内容が攻撃用であったら、多くの人はYTTさんを支持すると思います。
YTTさんの蛮勇と英断を期待いたします。しかしながら、それが出来ないのでしたら、再度いいますが、根拠のない憶測でものを云うのは止めて下さい。