どうも。展望台さんの消費税に対する提言・疑問に対する僕なりの意見を述べさせていただきます。
まず、(1)(2)について。僕の5月25日の投稿は反小泉派さんに対する反論という意味合いもありまして、消費税廃止という論点を前面に出しましたが、当然「経済の基本的な環境条件を抜きにして、消費税の功罪を論じるのは無意味」だと思います。これだけ日銀が低金利政策を行なっているのに景気が眼に見えて回復しないのにはそれなりの訳があるのでしょう。正直言って僕も勉強不足なので、なぜ消費が伸びないのか、どういう政策をとればいいのかということについては、明確な答えを持っていません。将来に対する不安を除去することが何よりもの景気対策だとは思うのですが、ではどうやってそれを除去するのかというと、なかなか答えが出ないのが現実ですよね。
(3)について。「確かに家計に対する重みを感じる点ではその通りだと思いますが、高所得者=高消費者が相対的に高額を支払っていることも事実です」とは言いますが、高額所得者と低額所得者とでは、所得に対する消費に回すことのできる額の割合が異なるのではないでしょうか。低額所得者は所得のうちの多くの額を生活必需品の購入に当てなければなりませんが、高額所得者は生活必需品に回す額は割合的に低く、むしろ貯蓄に当てる額が多いはずです。確かに高額所得者のほうが多くの額を消費しますので、その分消費税を多く払うことになりますが、ただ額面だけで見るのではなく、割合で見なければ物事の本質が見失われてしまうのではないかと思われます。
(4)について。確かにヨーロッパの各国は付加価値税が主流ですよね。しかし、これは政府と国民との間の信頼関係の問題ではないでしょうか。北欧では国民は政府を自らチェックしており、国民生活において委ねるべきことは委ねています。国民背番号制が導入されている国もあるくらいです。その方が行政の手続きが煩雑にならずにすむからです。
それと同じことで、多額の税金を納めても自分たちに還元されるという意識があるからこそ、かの国では付加価値税率が高くても問題ないのではないでしょうか。日本のように国民と政府との間で信頼関係が成り立っていない国で間接税の比率を高めることはむしろマイナスではないかと思います。誰だって、しかるべきことに税金が使われるのなら、惜しまず納税するでしょう。問題はしかるべきことに税金が使われないことです。
さて、経済通の展望台さんに僕みたいな素人が意見を言うのもおこがましいかとも思いましたが、粗がありましたらご指摘してください。