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一枚の「歩」を大切にする思想を求める

2001/5/4 待子、60代以上

 腰を据えてじっくり取り組む実務に、日本共産党員の方は弱いのですよね。共産党員に能力が無いと言うのではなく、能力を超えた政治課題が次々と舞い込むので、実務の方は後回しという風潮があるようです。したがってパソコンにも弱い人が圧倒的、私の周囲の人でパソコン出来る人は居ないから、私がここで何を書いているかも、ばれないで済んでいます。
 一人の人が、あっちにもこっちにも顔を出す金太郎飴現象、金太郎になると、一つの事を深くやるという思想は消えて、やるべき事をやるというよりやりたい事をやるというスタイルになるので、こういう人のそばに行くと、最悪、尻拭いばかりやらされます。
 最近では、この傾向は、かなり改善されて来ました。金太郎飴的な人が賞賛されず、その無責任さが批判されつつあります。
 一つの活動に対するスペシャリストが、徐々にですが、育ちつつあります。どんぐりの背比べを強要するのではなく、一つの役に秀でた人を育てないと、その面の運動は盛り上がりません。
 船井電機の社長の船井さんが、(人材に応じて、組織が出来る)と言われましたが、名言であると思います。
 高度に発達した現代の資本主義社会をつきぬけて社会主義社会を実現するには、資本主義社会のことも知りぬいていないと、運動の成就はむつかしいと思います。今までのような、竹槍思想では駄目だと思います。
 保守勢力以上のスペシャリストを、日本共産党は、どんどん輩出して行かないと、社会主義社会は実現しないと思います。
 機会の平等が(社会主義)であって、成果の平等は(共産主義)なので、今はまだ社会主義社会をめざしている段階なので、上部であっても下部であっても同じように機会が与えられ、その中で伸びる人は伸び、伸びたくない人は、他の価値観を持っているのだから、背伸びをしないで、のんびりゆっくりの人生をおくればいいと思います。
 誰も彼も同じ事をする必要はない。役割の分担をキチンとやって、それぞれの力に応じた役割を100%こなしていれば評価されるような組織を作ることが大切だと思います。
 そうやって、個々が嬉々として活動をしていると、今までは、時代の要請だからといって、上から、ひっかき回すような圧力が容赦なくかかって秩序が乱された。こういう乱暴はもう止めてもらいたいです。
 上部の人は、詳細に末端の力を把握してほしい。それが出来ない人は上部に立たないでほしい。
 将棋とか、囲碁では、一枚の(歩)、一つの(石)が、上手につかうと、全体の戦況を覆すような働きをすることがあります。昔から、優れた武将は、将棋や囲碁をたしなんだ。一枚の(歩)の心を知っていないと、武将は勤まらないのだと思います。
 不破さんも、一年に一度でいいから、山に行くのを止めて、早朝配達でもやってほしい。そうすれば、それを見習う武将も出て、早朝配達の若者も元気がでる。不破さんを囲んで、早朝配達の若者が一緒に山に行く、と言うような写真を赤旗紙上で見たいものです。