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過ぎ去ろうとしない〈過去〉

2001/7/1 青きドナウの乱痴気、一労働者

 待子さんへ

 申し訳ありませんが、僕は貴方と「空中戦」をするつもりはありません。前回も書きましたが、「愛は知ることから始まる」とおっしゃるのであれば、セクハラ被害について学んでみてください。最近は、セクハラのみに限らず、犯罪被害や災害被害、そしてそれに伴うPTSDの研究なども進んでいます。 手頃な啓蒙書もたくさん出ていることでしょう。僕も前回の書き込みで本を一冊薦めましたし、伝言板でKM生さんも一冊推薦されています。その場の気分で書き込みをされても、生産的な議論はできません。自称「議論好き」の名が泣きますよ。
 それに、文鳥さん抜きでこのような議論を繰り返しても、御当人の気持ちからかけ離れたものになってしまうことでしょう。ですから、この辺りでこの議論については止めておきませんか。もっとも、もし待子さんがもう少しきちんと学習されて、まともな議論をしようというのであれば、その限りではありません。僕としては、いきなり動物社会の話をされても困ってしまいます。だって僕らは人間社会を生きているのであって、動物社会を生きているわけではないのですから。
 とはいえ、待子さんの書き込みで気になる箇所がありましたので、その点についてだけは触れておきましょう。まず、待子さんは「未遂か暴行されたのかは大きな違いがある」とおっしゃっています。確かに、加害者である党員が法律的にどのような罪状に付されるべきかということであれば、待子さんのご指摘は正しいと思います。しかし、僕は前回の書き込みでは、被害を受けた人のメンタリティにどのような影響を残すかという意味で書いたのです。そういう意味で、「未遂」だから傷がなく、「実害」を受けたから傷が残るというわけではないと申し上げたのです。
 また、「文鳥さんのセクハラ問題は13年前のことでしょ」とおっしゃってますが、人間の内的・心理的時間経過と、外的・物理的時間経過は別物だと考えた方がよいでしょう。自分の中でうまく消化できなかった問題は、どれだけ時間が経っても心の中に残り続けます。僕は文鳥さんの13年間がどんなものだったのかが分からないので憶測でしか語れませんが、文鳥さんにとって、それだけの時間をかけてようやく公にできるようになったのではないのでしょうか。この十何年の間にセクハラに対する社会の認識も変わりました。公にできる環境ができたという事もあるでしょう。

 従軍慰安婦問題について考えてみてください。彼女たちは戦後50年経ってようやく重い口を開けることができるようになったわけですよね。「後を振り返ってばかりいるより前向きに生きた方がいいと思います」と他人事のように言うのは簡単ですが、被害を受けた当人にとって〈過去〉はなかなか過ぎ去ろうとしてくれないのです。
 前回の貴方の書き込みに関して、僕が言いたかったのはこれだけです。以後、前回までのような意味不明のレスであれば、僕は相手をしないことにしますので。では、重ね重ねの無礼はご容赦の程を。今後は、サイバースペースを〈公共空間〉としてよりよいものにしていくことにお互い切磋琢磨していきましょう。