マルクスらについて限界を言い立てる文章が多いと思います。資本論はブリテンの公文書を活用しています。その公文書を分析して、石炭鉱業についてまとめた本があります。この本は文学的には優れているのですが、マルクスらについて、これしか言っていないという言い方をしています。実は、資本論は労働安全衛生や職業病について、現代につながる積極的な指摘がちりばめられています。
恋愛についてもそうです。性教育は性病教育でないというのは常識でしょうが、もっと積極的な霊肉合一の恋愛観が必要です。
加藤周一が挙げる例に、一休の恋愛の極致があります。一休の詩に曰く「臨済宗の禅はわししかわからぬ。故に、妻との逢う瀬は永遠に値する」と。
おぞましい性犯罪に立ち向かうことと、恋愛のすばらしさを謳歌することとは両立します。