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17日の嫌煙家氏へ

2001/7/19 大塩平七郎、50代、労働者

 7月17日付「嫌煙家」氏の発言について
 本通信編集部の意向が奈辺にあるかは分かりませんが、非党員であり本通信読者である一人の個人として、嫌煙家氏の発言を引用しつつ、ちょっとコメントを記してみました。再論をお待ちしています。

 非党員や非公然の党員知識人など、党から一定の距離があると見られている人や団体がもし件のスローガンを掲げたとしたら、それは明らかに有意義なことだ。党外の一般有権者を党に近づける役割を果たすからだ。

 非公然の党員知識人は措くとして、党から一定の距離があると見られている非党員が件のスローガンを掲げることは、ただ「党外の一般有権者を党に近づける役割をはたすから」という点でのみ有意義なのだと聞こえそうな口吻です。すべてを日本共産党へ収斂させてしまうような(そうではないと、ご自身下記引用のように断ってはいらっしゃいますが)言い方は、少々強すぎる発言に思えます。これまで日本共産党を支持してきた少なからぬ非党員の中には、近年の不破指導部の変節にすっかり愛想をつかしつつも、なお「護憲と革新」の可能性のある複数の選択肢を語らざるをえない現実があるのではないでしょうか。

 念のために付言するならば、私はここで日本共産党への支持<だけ>を訴えるべきだと言っているわけではない。なぜ党への支持を訴えるという最も肝心なこと(このように私は思う)をしないのか、という疑問を提起しているのである。また私は、党への批判的言辞を差し控えることが党のためであるというような考えは持っていない。「さざ波通信」は従来通りに党への批判を行なっていくべきだと思う。ただ、そのやり方と時期は十分に考慮されるべきである。いま、この時期に、あのようなスローガンを掲げることは客観的にいかなる意味を持つのかと問うているのである。むしろ、こうした重要な時期に党への支持を訴えるというようなことは、「さざ波通信」の党批判の説得力を増すことにはなるのではないだろうか?

 「そのやり方と時期」とおしゃいますが、勝てるかどうかの状況判断もこの時期には必要だと私には思えます。といっても、民主党という選択肢は論外ですが。サボタージュめいた行動は「絶対に許されない」と組織原則を擁護なさっていますが、そのように真摯に原則的であろうとする党員や支持者に、はたして、真面目に顔向けできる幹部諸侯がいるのでしょうか。
 この間、本通信編集部の評論が展開してきた批判諫言の努力にもかかわらず、ほとんど上御一人の意向でフラフラと方針が無責任に決定されているような独裁政党に、それでも忠誠を誓うというのはバランスを欠いた行動だと思います。さまざまな事情から所属を続け、その再生を願いながら可能な努力を続けている党員が、「護憲と革新」の可能性のある他の政党政派所属の「勝てる」候補へ投票をおこなったとしても、それはそれで致し方のないことではないでしょうか。また、そのようにほのめかしをおこなっても一向に構わないのではないでしょうか。非は上げて日本共産党の現執行部にあると私は見ています。
 今、日本共産党候補に投票を集中しなければ大変なことになると思いつめる必要はないと思います。
 テープレコーダーを回しているような政見放送をおこない、こまかな言葉遣いやイントネーションまで上御一人にそっくりな不気味な演説を聴いているとやはり魅力に乏しいと思うのも人情だといえないでしょうか。