19日(日)の毎日新聞は、小泉首相の靖国神社参拝前倒しは、反対する小泉氏自身を説得して官房長官の福田氏が戦略を描いて実施したものだと報道している。15日決行をはやる首相よりは、はるかに政治的に高等だと思う。私自身は、靖国神社に参拝しようとする総理自身のからっぽの頭を嘆きたい気持ちだが、少しでも政治上の危機を少なくしようとする福田氏、なかなかやるものだ。佐藤内閣時代に保利茂という官房長官がいた。裏方に徹した。なかなかの策士だった。こういう人物が革新には少なすぎる。あえてあげれば、美濃部都政を支えた特別秘書官の安江良介元岩波書店社長か。
福田赳夫も、高橋是清蔵相が軍拡を要求する陸軍の横槍に屈せず闘い続けた時の片腕だった。当時の大蔵省官僚だが。『同時代を見る眼』(岩波書店)が参考になる。福田親子に比べて最低最悪のコンビが中曽根康弘・弘文親子である。親子揃ってどうしようもないが、まだ息子の方がましか。今の日本ファッショ化の政治的黒幕は大勲位だろう。彼を操る実際の大物黒幕ははるかに後ろにいる。見えないわけではなく、本澤二郎氏はずばり渡邊恒雄と瀬島龍三と指摘している。『平成の妖・・・(文字化け部分)・・・。