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芝田進午氏に学ぶ

2001/8/27 桜坂「パンセ」智史、40代

 芝田進午氏は、不破哲三氏や上田耕一郎氏を高く評価していた。いつか手紙で共産党幹部の二人について批判的に書いた時に、二人の兄弟は自分よりもはるかにすぐれていると書かれていた。
 私は、田口富久治氏との『前衛』誌上での不破氏との論争に対して、なぜこのような論争になるのかといぶかしい想いがしていた。また上田耕一郎氏にはさまざまな点で親近感と尊敬に似た気持ちを持ち続けていたので、『文化評論』で小田実氏との対談による有田芳生氏の受難や、『民主文学』での小田氏の文章を発端とする党中央幹部の介入による民主主義文学同盟の内紛と除籍-葦牙同人にかかわる問題で、もっと上田氏は賢明な措置を講ずることは無理なのだろうかという苛立たしさを持った。有田氏も葦牙同人の中里氏や武藤氏、山根氏なども上田氏の限界と不信感を抱いているようだ。
 だが芝田氏を偲ぶ会の呼びかけ人に個人として加わったことに、私は上田氏が古在由重氏の国際反戦デーに関する国民文化会議での身の処し方と似ていると感じた。上田氏からの私信で、芝田氏とは東京唯研の頃からの友人で、逝去に悲しみを持つと書かれていた。同時代人として、上田氏に芝田氏と共通の感覚があると感じた。(続)