芝田進午氏は上田耕一郎氏と大衆社会論争で共同して論争に取り組みました。上田氏が副委員長で弟の不破氏が議長にいますが、今の共産党関連の雑誌などに芝田氏のことはあまり目にしません。もしご覧になった方がいらっしゃったら、この欄で教えて下さい。
芝田氏はご自分をほめることよりも、批判的に検討することを望んでいました。批判は、非難や中傷の類いではありません。これは芝田氏が共に実践的唯物論者として取り組まれた古在由重氏もそうですが、「批判の方法」がまともでした。批判は、相手の最大の功績を正しく理解した上で、相手を批判せねば意味が薄くなります。これは鶴見俊輔氏や故・久野収氏らもそうでした。私はたまにしか赤旗を読みませんが、政治的批判(相手の弱点を衝く)の方法で理論的批判を試みる幹部党員が多いことでしょう。芝田氏を取り上げる知識人が少ないことは大切な批判の方法が根付いていないことを示しています。