初めて投稿させていただきます。私は今年の春頃から本欄を知り、毎日興味深く拝見しております。8月8日の浩二さんの意見に接し、我が意を得たりとに共感するところ大でありました。
今回の参議院選挙における日本共産党の主張を見聞きして、私はずっと首を傾げていました。曰く、消費税の減税、曰く福祉の維持。
今の日本は制度疲労が著しく、新たな枠組みを作らないと、もうどうにもならなくなっているのは、誰の目にも明らかではないでしょうか? それをどうするかということが最大の争点だったと思います。共産党は自他とともに認める革命政党ですから、こういうときこそ「我々は今の日本を根本的にこういうふうに直す。こういう新しい社会を作るんだ。」と大改革の展望を示すべきではないでしょうか? それなのに出してくる政策は本質的なものではなく、現在の悪しき構造を前提とした部分的な改良政策ばかり。あるいは小泉首相の大きな枠組みの改革提案に対する、アンチとしての意味しか持たない目先の政策ばかりです。
消費税減税もいいでしょう。それでもしかしたら本当に景気が上向くかも知れません。でも、仮に景気が回復したとしても、それですべてよしといえるのでしょうか? 理念と公僕精神を失った官僚機構、国民の税金を食いつぶす特殊法人、硬直した予算編成、貧弱な地方自治制度など、これらをそのままにして、日本には未来があるのでしょうか? 革命政党である日本共産党にこそ、こういう点での改革の展望、提案を期待した国民が多かったのではないでしょうか?
それなのに、この期に及んでこんな目先の政策しか出せないのかと、私はがっかりしました。上記の共産党の政策は、それ自体は間違っていなかったかも知れません。しかし、いかんせんスケールが小さすぎた。近視眼的すぎた。小手先すぎた。それが、今回の選挙で国民の支持を得られなかった根本原因だろうと、私は考えています。