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労働時間の短縮について

2001/9/26 渋茶、40代、労働者

 時短を言うのは賛成ですし、現在の雇用環境を改善するのは、そこのところをどう進めていけるのかが最も重要なところでしょう。しかし、現実的には、難しい問題があります。
 まず、サービス残業が恒常化している職場というのは、大抵競争が大変激しく、競争力の弱いところがサービス残業で、その弱さをカバーしているという状態が起きています。サービス残業を拒否したことを想定すれば、職場自体が成り立たなくなる。つまり、サービス残業をすることでかろうじて生き延びていられるというのが実態であるところも多いでしょう。そういった所では、管理職と現場の作業員の立場が逆転して、管理職に逆らって残業するということも起きています(管理職にとっては、職場を無くすか残業時間を守るかの選択になり、サービス残業の消極的承認という実態に陥る)。大企業でも、サービス残業を含めて競争力が弱くなれば、その分野では撤退を余儀なくされます。特に、IT分野などは、過剰投資(勝ったところだけが過剰投資でなくなるし、労働者も勝ち抜けば少しは楽になると信じている)の最たるものではないでしょうか。つまり、ルール無し・無制限の競争がこのような状態を生み出していると言えます。このような職場環境の行き着く先は、過剰労働かリストラです。特に、現在のように就職・転職が難しく、しかも各分野での利益構造が厳しい・・・(文字化け部分)・・・。
 社会的な発展を生む為ににも、競争は必要でしょう。しかし、人間性を無くするような競争ではなく、ルールのある競争、例えば労働時間が決められている中での競争というようなものにしなければなりません。また、サービス残業を根絶する為には、過剰労働の会社・職場が一時的に消えてなくなっても、その業務は残るし、そのための雇用が生まれ、雇用機会がむしろ拡大するという方向へ持っていくぐらいのことが必要です(過剰労働はバブルと同じでいつかははじけてリストラを生む)。そのことを進めるのは、そこの当事者が行うのはかなり無理があります。労働組合でも、一般的に残業を減らすよう勧告したりはできますが、職場を無くすような強烈な動きはできません。公のルールとして、進めるべき機関が本気になってルールを徹底させるしかないと考えます。