私は、憲法の中の、戦力保持と行使の放棄が、日米安保条約及びアメリカ軍の日本駐留を招いていると、思います。日本は、本当は、サンフランシスコ講和会議のとき、通常の国家になるため、再武装を宣言すべきでした。そして、アメリカ軍に本土への段階的撤退を促すべきだったと思います。そういった、安全保障上の自立がなければ、外交上の自立も不可能だ、と思います。
護憲勢力の人の中には、日本の非武装中立を唱える人がいます。しかし、北方四島がロシアに、竹島が韓国に、尖閣諸島が中国に現在侵略され、日本国内にアメリカ軍の駐留(これも一種の侵略だと思いますが)を許しているこの現状が、日本の非武装化で解決できるでしょうか。
また、こんなに対米貿易に依存している国が、中立など宣言できるでしょうか。日本の中立と言えば、聞こえはいいが、実質は日本の孤立化だと思います。アメリカは、日本との貿易を止めることが可能ですが、日本はそんなことはできないでしょう。
護憲勢力と呼ばれる人々は、この問題を、現実の状況から遊離しないで議論すべきだ、と思います。