今回の事件に関しては、いろいろな方が発言しておられます。テロに反対しアメリカの「報復」に反対する点では私もみなさまと同意見です。
このような事件が起こるたび私が疑問に思っていたのは、テロの効果というかテロリストのねらいというものです。こんなことをして世論が味方に付くわけないだろう、アメリカが降参するはずがないだろうと思っていました。
この点で参考になる記事があったのでご紹介します。
朝日新聞9/16朝刊に載った、「米同時テロ 過剰報復の誘発が狙い」と題された佐渡龍己(リスク管理研究者・元陸自調査学校教官)氏の投稿によると、「彼らがねらいとするのは、米国民衆の圧力によって、ブッシュ大統領に過剰報復させることである。すなわち米国が過剰報復をすることによって、事件に関係のない国家及び人々に犠牲が発生する。さらに度を超えた報復により、今度は逆に先進国以外の国々からなる国際世論が米国を非難するといった状態を形成することをねらいとする。そして最終的には、その国際世論をもって、米国の政策を変更させることが目的なのだ」と言います。
こう考えると テロリストにとって、ブッシュの「戦争宣言」も小泉の「報復支持」も織り込み済みで、いよいよ恐るべき第二段階がアメリカの手で進められようとしているといえそうです。
感動的な救出劇や涙を誘う追悼や尋ね人の報道の盛り上がりがその第二段階の世論形成を進めています。