9/1平山氏の投稿、ぴよぴよ氏の投稿を拝見した。ぴよぴよ氏からは、私の物言いについて不愉快との御批判をいただいた。それは受け入れたい。平山氏にもお詫びする。
平山氏は自説をさらに展開されているが、ぴよぴよ氏の御批判に即して、虚心に伺うことにする。以下、平山氏への質問と感想を述べさせていただく。
9/1の平山氏の投稿は、私には正直言って論点や論理が掴みにくいものであった。問題の焦点は、「首相の靖国参拝」であることを最初にここで確認したい。その上で、以下では平山氏の論点を勝手ながら整理させていただき、論点を確認すべく平山氏に質問したい。
1:
「・・・「作る会」・・・彼らの見解が、保守層を中心として一定の支持を得ているというのは、是々非々で個別の意見に対して支持を得ているということであり、逆に我々の立場の意見が伸びないのは、非論理性に辟易しているのが原因です。」
・我々の側に「非論理性」があり、「つくる会」らの見解は、人々から是々非々で個別の見解が支持されている。首相の靖国参拝は、個別の問題として、そのように支持されている、ということと解釈してよいか。
2:
「・・・敵であるという前提に立たない場合、「作る会」の意見に対しては、是々非々で望むでしょうから、是々非々で論じることを全否定して、彼らの思想と、同一であるという見解、そこから一足飛びに、「作る会」の意見全てに賛成しているかのような受け取り方・・・納得できないでしょう。」
「・・・私が論じているのは、一部の問題で、彼の思想全体について論じているのではないし、その事に興味があるのではなく、この問題に対する意見を聞きたいのに、答えて貰えないのは困る、というのが本音です」
・首相の靖国参拝擁護論にたいして、思想全体でくくるのではなく、あくまでも個々の問題として、他との連関から切り離して扱うべきだ、という趣旨と解釈してよいか。
3:
「…靖国神社がゆがんだ宗教であっても。それを認めるのが文化的背景である日本に対して、諸外国が許さないというのは、文化に対する不当な干渉であるという事。私的参拝まで否定する事の意味を感じてください。」
「文化的な側面を否定する相手に反対意見を述べる事は弁解でしょうか?」
・首相の靖国参拝は私人として認められる。その根拠は、それを認めるのが日本の「文化的背景」だからである。したがって外国からの首相の靖国参拝批判は、文化に対する干渉である。と解釈して良いか。
<質問>質問攻めにするのは本意ではないが、今一度、骨を折っていただきたい。ご容赦を。
1について:我々の側の非論理性とは何であるか、具体的にご指摘願いたい。
2について:平山氏はこの問題を、「思想全体」とは切り離し、「是々非々」「個別」において、把握することが大事だと強調したいものと推測する。歴史に対する捉え方はこの問題と関わらせるべきでない、というお考えか。であれば、そのような方法を用いる利点とは何か。参拝を擁護する保守層に接点を見出せるからか。
3について:平山氏は特に歴史的事象や歴史観を問題とせずに、首相の参拝を擁護する。歴史的事象の捉え方を含む歴史観などの問題と切り離すべきと考える平山氏であるから、それが当然である。
だとすれば、平山氏の論理の核心とは、「首相の靖国参拝は、私的なら許される」という点につきるのではないか。許される根拠とは、平山氏によれば「日本の文化」だから、ということになろう。
平山氏の論理に即せば、以前の投稿にあった、「アメリカの裁いた不当な「A級戦犯」」などということは、何ら問題ではない。それは歴史観にかかわる問題でもあるから、それと切り離せと主張する平山氏の論理の核心とは整合的でないと思われる。整合するのであれば、そこを展開していただければと思う。
<感想>
平山氏自身が「私の考えが、その一部において自由主義史観と同一であるといわれればその通りでしょう。」と述べているとおり、首相の靖国参拝を問題とするには、歴史観は必ず付随するものであろう。それを遮断するのなら、問題の核心を「首相の「私的参拝」は許されるか否か」という点に絞り、さらにもう一歩進めて問題を限定するしかないと思われる。「さらに問題を限定する」とは、「日本の文化的背景において、首相の私的参拝は許容されるか否か」も考慮して良いだろうが、通常問題となるのは憲法に違反するか否かである。
しかし、平山氏の意見は、そのような展開ではない。
「実際に、私は、皆さんと同じような理論展開をして何度も論破された経験から、この様な考えに至りました。」「ナショナリズムに影響を受けた人の意見を自分なりに消化したつもりです。」
ご自身の経験から、平山氏なりの問題を見出したのは理解できるが、あの意見では、悪い意味での「折衷」にしか私には見えず、論理が錯綜しているように見える。
とはいえ、平山氏は、多くの党員が見逃している問題を、見出したのかもしれない。
であるから、ご自身の見出した問題性を、さらに明確に整理されることを、勝手ながら望みたい。