横浜市では中堅層(年収500万円~1000万円)のためと称して賃貸住宅を民間に建築助成を与え建築中です。
この制度は地主に対する建築助成(50戸のもので1億円以上他融資優遇あり)入居者に対する家賃助成(市価相場の35%~50%)が税金で公的助成されます。
現在まですでに7000戸、更に年間約1000戸が引き続き建設されています。(2010年16500戸目標)これに対して横浜市は今年64億円を予算化して居り、これは地主にとっても、これを利用できる入居者にとっても有り難い制度には違いありません。
問題は
1) 余りにも一部のための不公平な税金の使い方
市民340万人、122万世帯に対して比べると余りにも僅かな人しか恩恵を受けることができないという不公平な税金の使い方には納得できない。
2) 今家は余っている
今、住宅は供給過剰で住宅戸数は世帯数を大きく上回っており、公団及び民間の空き家募集状況をみれば明らかである。今、何故地主に多額の建築助成までしてマンションを建てなければならないのか理解に苦しむ。
3) そんなに助成の必要を言うなら一般借家にも助成を
中堅層に対する家賃助成が緊急の課題と市が認めるのであれば何故自助努力している人達にも家賃助成をしてやらないのか不思議である。
4) 地主の面倒を見たマンションだけに家賃助成は何故?
市が多額の建築助成等の恩典を与えて建築したマンションに入居しなければ高額な家賃助成を与えないなど市は一体どこを向いて行政を行なっているのか疑わしい。
まさに地主、農協の利権が主たる目的で「中堅層の住環境の改善」などは後からこじつけた理屈にすぎないとの勘ぐりも生じよう。
市が助成を必要とする層があれば、何処に住もうが等しく家賃助成を行うのが納税者に対する公平な処置ではないのか。
市営住宅では家賃滞納者に立ち退き訴訟まで行うと宣言しているが政策の矛盾を感ずる。こちらの方が中堅よりはるかに深刻なはずだ。
5) 議会は何をしている
この様なおかしな政策が市議会では一部小会派の批判を除いては、総与党で受け入れられしてしまうとは、なんとも理解に苦しむ。
以上