投稿する トップページ ヘルプ

一般投稿欄

それでも軍事制裁OKですか? -海上保安庁改正成立と①共産党3中総、②社民党大会、③自民党衆議院過半数の衝撃-

2001/10/29 とんび、40代、医療専門職

 アフガニスタンタリバン支配地域に対する、相手のはっきりしない米英による空爆が3週間以上続いています。多くの「誤爆」や宗教の違いに基づくらしい新たなテロ事件がパキスタンで起こったことも報道されています。ところが、米英の軍事介入に明確なブレーキをかける国はみあたりません。国連も黙認状態とみられます。
 そんな折り、日本人の政治地図上重大なできごとが立て続けに起こっています。①10/28の宮城や滋賀での衆院補欠選挙で自民党が圧勝し自民党が衆議院で単独過半数になりました。②10/28開催の社民党大会では、「護憲だけでなく経済」をと当面の選挙での議席回復をめざした「党再建」方針が主に論議され、明確に軍事介入に反対していた党員は幹事長になれませんでした。③10/19-20に開かれた共産党第3回中央委員会総会では、「経済制裁などの手を打ち尽くした上でなら国連による軍事的措置もありうる」と同党志位委員長により改めて言明されました。さらに10/26づけの朝日新聞には「手段つくせば軍事制裁」の大見出しで、不破議長が同紙インタビューにこたえています。
 以上を踏まえて、10/29には参議院をテロ対策特別法、自衛隊法改正、改正海上保安庁法がほとんど抵抗もなく採択されてしまいました。
 日本人は、同時多発テロやその後の、炭疽菌事件(関連は不明ですが)について多くの責任や関係を忘れてはならないと思います。思いつくものだけでも
 下記。

①第二次大戦中の関東軍731部隊での炭疽菌を用いた生物兵器開発。
②第二次大戦中の神風特攻隊や人間魚雷回天という、自爆技法の開発。
③第二次大戦後の東京裁判での免責にあたり731部隊の軍事技術が米国との取引材料にしたこと。
④高度成長期以後の、「赤軍派」による多数の民間機乗っ取り事件。
⑤④の乗っ取りの取引材料として、逮捕拘禁中の「赤軍派」メンバーらを海外へ「超法規的措置」として野放しにしたこと。
⑥オウム教による炭疽菌を使用した細菌兵器開発と一部散布(東京・亀戸)
⑦フランスではカルトとして認定され日本内外世界各地でトラブルを起こしている、創価学会が公明党の名前で政権中枢にいること。特に憲法20条について著しくゆがんだ解釈がなされていること(端的に申せば、主語と目的語を逆転させた、日本語文法の曖昧さにつけこむ不思議な解釈)。

 さらに、国連が認めれば軍事制裁容認ということは次の3点で納得できません。
①アフガニスタンの国連議席が空席なこと。
②パキスタンが軍事政権であるように、政府の代表が必ずしもそこにすむ人々の考えを代表するものではないこと。
③国連が内戦の当事者となりそうなこと。米英は明確にアフガニスタン北部同盟にてこ入れしています。

 それでも、日本の各政党が軍事制裁推進もしくは黙認というのが何とも解せません。

 といっても、自民党野中前幹事長は「自衛隊イージス艦を後方支援での補給目的で出しても、相手からみれば軍事行為とみられてしまう。出すべきではない」と言い始めておりますが。戦争体験のある世代はやはり、党派をこえて、危険感覚を察知しているのかもしれない。だとしたら、当事命をかけて戦争反対を唱えた人々の後輩は、もっとがんばってほしい。