10月1日から、求人の年齢制限が規制されたのに、半月経過した現在でも年齢制限を掲げる募集広告。これが、使用者側の本当の意志です。例え年齢制限の表示が消えたとしても、採用の段階で差別行為をされる事は疑わざるを得ません。
労働法で、労使は対等とされていますが、現実は使用者側が上なのです。特に雇用難の時代では、使用者側は絶対です。因みに労働時間短縮、男女雇用均等法が、現実的に何処まで守られているのか疑問です。
考えてみれば、行政側の公務員には、学歴の制限は無い物の年齢制限を設けています。一部の公務員を除けば、可成り低い年齢に制限を置いています。これでは、民間に対して、強制的な指導は出来る筈は無いです。
公務員には、学歴制限を設けていませんが、初級、中級、上級により、それぞれの学力を求めています。初級は高卒の学力ですが、私の時代では、模擬試験等で予め準備して置いても、合格出来ない高いハードルが有りました。公務員試験に合格しても、1年以内に採用されなければ、不合格と同じで、社会への出発の高校生に不利益をもたらす行為です。
公務員試験合格から採用までは、現場の裁量が有り、採用に当たっては不公正な疑いも聞きます。特に教育、警察関連。(これは薄々耳にした事なので、現実では無い事を信じたいのですが)
公務員は、学力優秀な人が揃っています。それ程、学力優秀な人で無いと出来ない仕事ばかりなのでしょうか。公務員に、学力優秀な人が集まるのは、トップ企業に比べれば劣るかも知れませんが、待遇面は良いと言う事。そして、リストラが続く不況下の時代には、公務員程、安全な職業は無いとも言われます。
公務員とても労働者。生活費は稼がなくてはなりません。しかし、公務員は奉仕者です。奉仕の意志は、稼ぎに左右される物では無いと思います。私は、公務員の報酬を、民間賃金の最低レベルに置くべきと考えます。それでも集まる人は、全て採用する事です。つまり、義務教育さえ卒業すれば、国が責任を持って一生の最低限の保証をする事を意味すると共に、義務教育の重要性が出てきます。
民間企業に対しては、賃金、その他の待遇を、公務員より下回っては行けない法律で規制をする。これで優秀な人材は民間に流れます。公務員は、同じ人件費で、現在より多くの人を抱える事が出来ます。しかし、それでは公務員は何も出来なくなる心配が有るでしょう。
私は、公務員の職場を、学校の延長線上に考えます。現在の高度な能力を必要とする公務員は、準公務員、民間レベルの扱いにして、必要に応じてと待遇を与えれば良いと思います。それは、教職員、警察幹部等、公務員の要になる職場やポスト。これは、公選制にして、待遇は、国民の代表である国会に任せ、民間企業を越える待遇にしない事です。これにより官僚は必要無くなります。
最近、不正を働く公務員が目立っていますが、優秀に見える人ばかりです。役所の複雑なチェック機能が、隙を与える結果にも、なっているとも思います。学力は優秀でなくても、国民に対して忠実で有る事が公務員には必要だと思います。私は、学力、仕事の能力が低くても、国としての仕事の中に出来る事は有ります。
例えば、介護に保育。同じ人件費で、多くの人を使えれば、仕事能力が低くも可能になるのです。子供の保育には保育士。介護には介護士の資格が必要です。
保育は子守、介護は世話です。これは、一般的には、誰でも出来る事です。安全面からとは言え資格制度は、求人、求職の最大のミスマッチ。多種、何段階にも分かれる資格制度は、求職への難しさを一層強く与えています。
国が、率先して働く場の確保をしない限り、民間任せの雇用は成り立ちません。