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共産党三浦半島地区委員会とのビラ裁判の判決は12月17日です

2001/11/24 文鳥、ヘルパ-

 今年の4月に行なわれた鎌倉市議会議員選挙の際、共産党鎌倉市委員会が鎌倉市内に配布した市民ニュ-ス(ビラ)に、私達家族が、共産党員I氏との間で争っていた裁判の和解調書に関する記事が記載されていましたが、その記事内容は明らかに歪曲したもので、更に裁判権をも否定する全くひどいものでしたので、私達は、裁判で争うことにしました。ビラ発行の責任は、日本共産党三浦半島地区委員会(委員長有谷隆敏氏)に属するので、今年7月、横浜地裁に、名誉毀損の損害賠償事件で提訴しました。
 この裁判は9月、10月、11月、と3回行なわれ、原告、被告それぞれ準備書面(主張)が、提出されて結審し、12月17日判決になりました。
 この裁判の争点に関し、あらためて説明させて頂きますが、これまでに説明したものと重複する所があると思いますがお許しください。

 和解条項に関して鎌倉市議選で共産党が配布したビラの大見出しは、「セクハラ」謀略にまでとびついて攻撃する公、創と記載され、ビラ中央下段に囲み記事で、以下の記事が記載されていました。この記事については4月22日に『さざ波』に「鎌倉市議選での共産党のビラに異議あり」として投稿しましたがあらためて記載させて頂きます。

U氏の「セクハラ」事件とは・・

焦点の「セクハラ」は本人自身がとりさげ
 20年前にU氏の妻へのI氏(共産党員)のセクハラ未遂行為があったと、U氏が 16年後になって提訴した事件。I氏を訴えた裁判そのものは、U氏が「セクハラ」問題の提訴をみずから取り下げたうえ、I氏への猛烈ないやがらせ・脅迫的行為についても「今後, 迷惑をかけない」ことを約束して、99年に双方合意の和解で決着ずみです。

まったく無関係の日本共産党を攻撃目標に
 ところが、U氏はまったく関係のない日本共産党の幹部や議員を攻撃目標とする、まったく異常な裁判を、選挙妨害を目的に昨年起しました。日本共産党が攻撃されなければならない理由がどこにあるというのでしょうか。

 碓氷家族とI氏及び「集い」実行委員長(共産党元鎌倉市議会議員内田八重子氏)との裁判(平成9年~11年)の和解調書条項は次の通りです。

  1. I及び利害関係人I事件無罪判決20周年の集い実行委員会は、原告等に対し、平成7年2月19日に開催した「I事件無罪判決20周年の集い」の召集手続に不備があったこと、またその際、同委員会が発行した「真実の重みと人の心の尊さ」に写真を無断で掲載した事を認め、これに遺憾の意を表する。
  2. 原告等は、被告Iに対し、本件に対し、今後関わりを持たず、迷惑をかけない事を約束する。
  3. 原告等は、その余の請求を放棄する。
  4. 原告等と被告らは、原告等と被告らとの間に、本件和解条項に定めるほか、他に何らの債権債務のないことを相互に確認する。
  5. 訴訟費用は、各自の負担とする。

 I氏、共産党8名との裁判関係の経過は H・P htt://www2.odn.ne.jp/~aao28960をご覧になって下さい。プロパイダ-の関係で夜の10時以降深夜は私たちのホ-ムペイジがほとんど出ません。ただ今考慮中です。

ビラに対する碓氷夫婦の訴状内容の概要です。(7月2日提出)

  1. 和解条項は一体のものであるが、一番重要な条項1、を意識的に削除し和解条項2(迷惑をかけない事を約束する)、3(原告等はその余の請求を放棄する)、を歪曲して記載した事は名誉毀損である。
  2. 裁判を公平に受ける権利をも異常、選挙妨害と言うのは暴論であり、著しく原告等の名誉を毀損すると同時に裁判所・裁判官を批判するものである。

原告訴状に対する被告の答弁書・準備書面の概要(9月5日、第一回公判)

和解条項2、に関して
 この和解条項2、を素直に読むと、原告等がIに対して迷惑を掛けてきた事実があったからこそ「今後は関わりをもたず迷惑を掛けない」と約束し、わざわざ和解条項に入れられたものと推察される。原告が起した訴訟の和解において、訴えた原告が被告に対し迷惑を掛けないことを約束すると言うことは異例のことであるといわなければならない。
 和解条項3、に関して本件ビラには「『セクハラ』は本人自身が取り下げ」と記載されているが、取下げと請求放棄では法的意味として大きな差はない。

鎌倉市委員会がビラを配布した理由
 尚、本件ビラは、「共産党はハイエナだ」「セクハラ事件に関係小田島市議ら共産党議員訴えられる」「原告のU夫妻は、妻に対する共産党員の暴行未遂事件に関する共産党の人権侵害を訴えました」と記載された出所不明の謀略ビラが鎌倉市議会議員選挙告示日の前日深夜に鎌倉市内に大量に配布された事からこれに反撃するビラとして作成され、配布されたものである。
 謀略ビラに「U夫妻」と記載されていた事から、本件ビラにおいて「U氏のセクハラ事件とは」として説明したもので、何等原告等の名誉を毀損する内容ではない。

名誉毀損について
 原告らは「『原告等は、著名人でもなく』の主張は一般人を軽視する差別的な思想で許しがたき主張である」と視聴するが、これは名誉毀損とは何であるかを理解しない的外れな主張である。
 人の名誉とは、人の品性、徳行、名声、信用等の人格的価値について社会から受ける客観的評価のことであり、名誉毀損とは、この様な客観的な社会的評価を低下させる行為のことである。「原告等の事を知っている人達は多数いる」事とは関係ない。原告等の請求は失当であり、速やかに棄却されるべきである。

この被告答弁に対する原告の反論(準備書面)(10月10日、第二回公判)

和解条項2、に関して
1、 原告碓氷千栄子は、I氏にわいせつ行為を受けた苦痛を長い期間(15年間)胸の中に封じ込めやっと傷がいえたころ、平成7年2月の「集い」開催に際し、I氏から更に不法行為を受け、原告碓氷千栄子のみならず、家族まで落とし込められた苦痛と、助けを求めた関係者の心無い言葉に精神を痛めてしまい、生きていく気力も無くなりカウンセリングを受けることになった。
 その様な極限状態の中でI氏の家にしばしば抗議の電話をかけた為であり、その意味では原告碓氷千栄子の電話はI氏だけならともかく、家族には迷惑をかけたと言うことである。原告等はそのことは弁護士に包み隠さず話している。
 そのことを踏まえて、原告弁護士は「和解したら、もうその様なことは無いでしょう、だからこの条項が入っても気にすることはないのよ」と言われ、またこの条項2、については「原因があって結果が起きた」事をI氏も認め、「今後は夜中に泣きながら何故はずした-。等の電話をかけないでくれ家族が困っているから」と和解の中で言われた為であり、原告等は、分かりましたと承知したまでのことである。
2、 和解条項2、が異例と論じるならばI氏は16年闘争(ラジオ関東I・碓氷事件)で車の両輪の如く闘った原告碓氷らを排除して、「I事件無罪判決20周年の集い」を当該組合員の反対を無視して開いたが、その「集い」に共産党鎌倉市議5名、参議院議員1名、他70名が賛同し呼びかけ人になっている。
 この「集い」は鎌倉市内の福祉会館で行なったもので、鎌倉在住の方々も多数参加している。その責任を考えても、この様な「集い」が、和解条項1、で謝罪しなければならない事など、異例であり前代未聞である。それが故にビラにその部分を意識的に隠蔽し記載しなかったのである。

和解条項3に関して
 I氏が、犯罪であるワイセツ行為を時効として逃げた事を承知しながら和解条項1、を隠蔽して、和解条項3、の「その余の請求を放棄する」の条文に固執しているが、仮に判決であれば「ワイセツ行為の損害賠償は、時効のため却下する」と、なるであろう、和解であるが故、請求を放棄するの条項3、に含まれただけのことである。
 わいせつ行為が時効でなければ、請求を放棄する事など絶対あり得ない。
 被告が和解条項3、を法的意味で論ずるならば一番重要な和解条項1、の条文を隠蔽する事は、和解調書の内容を意図的に歪曲するもので法のうえで平等ではない。

原告側最終準備書面(11月19日提出、これで結審、12月17日判決)
1、被告準備書面では、「謀略ビラに記載された『セクハラ事件とは何か』を説明するためのものであり、和解条項第1項は全く関係ないことである」と主張しているが、これこそ的外れであり暴論である。
 そもそも、和解調書の各条項は一体のもので、一部のみを取上げて論ずるのは明らかな作為であり、和解調書を冒涜するものである。
2、公党である共産党が、謀略ビラ(甲1号)に反撃するなら、その謀略性に対し、事実に基づき反論すべきである。
 被告が発行したビラ(甲1号)の記事は、原告ら個人の人権に関するものである。しかも、すでに裁判で和解しているのであるから、正確に伝えるべきである。それを記事にするのであれば、まず、I氏、原告碓氷ら(双方弁護士もついていた)に、裁判の内容を取材、調査(公判記録も含め)したうえで、ビラに記載すべきで、それが公党としての最低の義務である。特に、I氏に関しては被告の共産党三浦半島地区委員会所属の党員であり、たやすく調査できたはずである。
 しかし、被告が配布したビラ(甲1号)は、被告にとって(共産党員I氏の不法行為は、共産党にとっても恥ずべきもの)全く不利な和解条項1(甲4号)を、意図的に除外し、和解条項2,3(甲4号)のみを記載、宣伝するのは、謀略ビラ(乙1)と同質の卑劣なものであり、原告らの名誉を著しく毀損し、人権を侵害するものである。
3、原告らが共産党の8名を相手に、当裁判所第2民亊部で争っていた平成12年(ワ)第2706号損害賠償請求事件は、10月10日の判決で原告らは敗訴している。しかし、この裁判について、甲1号証のビラでは、共産党の幹部や議員を攻撃目標とか、異常な裁判、選挙妨害・・・等記載していることが全く不当な記事だったのである。判決理由では、「本件が本人訴訟であるためか、措辞に適切を欠き意味が不明確、前後の整合性を欠く等の部分が多々存することは否めないものの、・・・・・・本件各訴えが請求の特定に欠け不適法なものとすることはできない。」とし判断している。また、「20周年の記念集会は,『I・碓氷事件』の20周年の記念集会として開催することが望ましい姿であったといえなくはない。」と判断している。
 原告等はこの裁判で敗訴したが、裁判官は原告等の提訴について、異常だと判断はしていないし、むしろ、共産党員I氏のわいせつ行為を暗に認めている。しかし,原告等が訴えた、共産党員8名に対する,不作為による名誉毀損は、I氏に対し被告らが法的義務は無いし、何らかの措置を講じなかっとしても、これを違法不当と認める余地はない。として敗訴したのである。
 私達原告らは、共産党に何一つ悪い事はしていない、市民道徳や、社会的道義に反した共産党員の不法行為に関して、善処してほしいと訴えたのである、にもかかわらず、逆に数々の精神的被害を受けたのである。被告が配布したビラ(甲1号)は、こうした被害へ、更に追い討ちをかけたものであり、断じて許しがたき名誉毀損行為である。
4、 謀略ビラはあくまでも謀略であって無責任なものである。原告等は一人の尊厳を持った人間として、共産党に救済を求めていたのである。人間 の尊厳、自由と人権のために闘って来ている共産党が、原告等の尊厳を踏みにじる行為は、もっとも恥ずべきものである。 以上