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一般投稿欄

ミカヅキさんへ、ホームレス基本法について

2001/11/22 特急、40代、ライター

> 賛成ですが、本来現行法でも救済できるはずなのでは? 法を制定してもその、執行を担保しない限り、有名無実の生活保護法のにのまえになるのでは?

 では、あなたは既存法によって野宿労働者・失業者の生存権・自立への闘いにどれだけ主体的に係わっているのか? それの実現に向けて努力しているのか?

 「有名無実の生活保護法」が地方行政によって、野宿者労働者・失業者が住所の有無を理由に選別され差別されていることに、どのように闘っているのか?

 それらへの現実的なたたかい無しには、前言はむなしいものにならないだろうか? 法の執行云々は、闘いとっていかなければならないのは当然だが、行政に法的な逃げ道を与えない「有名無実の生活保護法」にかわる野宿労働者・失業者の支援策が必要なのだ。それが全面的な解決に至らなくても、一歩前進を勝ち取らなければならない。なぜなら、生存に係わる問題だからだ。

 現実的に、釜ヶ崎や、新宿、山谷の野宿者たちが主体的にこの「自立支援」法を要求し、勝ち取ろうとしている。私達は全面的に支持・支援する。しかしながら、民主党・自民党両党協議の結果をよしとしない公明党が法案提出を拒み、廃案になろうとしている。

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 ホームレスの自立の支援等に関する臨時措置法案

                2001年6月14日衆議院提出

法案提出理由
 自立の意思がありながらホームレスとなることを余儀なくされた者が多数存在し、健康で文化的な生活を送ることができない現状にあることをかんがみ、ホームレスに関する問題の解決に資するため、ホームレスの自立の支援、ホームレスとなることを余儀なくされるおそれのある者に対する生活上の支援等に関し、国等の果たすべき責務を明らかにするとともに、必要な施策を講ずる必要がある。
 これが、この法律案を提出する理由である。

   第一章 総則
 (目的)
第一条 この法律は、自立の意思がありながらホームレスとなることを余儀なくされた者が多数存在し、健康で文化的な生活を送ることができない現状にあることにかんがみ、ホームレスの自立の支援、ホームレスとなることを余儀なくされるおそれのある者に対する生活上の支援等に関し、国等の果たすべき責務を明らかにするとともに、必要な施策を講ずることにより、ホームレスに関する問題の解決に資することを目的とする。
 (定義)
第二条 この法律において「ホームレス」とは、野宿生活者その他安定した居住の場所を有しない者であってこれに準じるものをいう。
 (ホームレスに関する施策の目標)
第三条 ホームレスに関する施策は、次に掲げる目標に従って推進されなければならない。
一 自立の意思があるホームレスに対し、安定した雇用の確保、職業能力開発その他の方法による就業の機会の確保、公営住宅の供給、民間の賃貸住宅への入居の支援その他の方法による安定した居住の場所の確保並びに健康診断、医療の提供等による保健及び医療の確保に関する施策を実施することにより、これらの者を自立させること。
二 ホームレスとなることを余儀なくされるおそれのある者に対し、雇用の確保、生活相談その他の生活上の支援を行うことにより、これらの者がホームレスとなることを防止すること。
三 前二号に定めるもののほか、宿泊場所の一時的な提供、日常生活の需要を満たすために必要な物品の支給その他の緊急に行うべき援助、生活保護法による保護の実施、国民への啓発活動等によるホームレスの人権の擁護、地域における生活環境の改善及び安全の確保等により、ホームレスに関する問題の解決を図ること。
第二章 国等の責務等
 (国の責務)
第四条 国は、前条各号に掲げる事項につき、総合的な施策を策定し、及びこれを実施するものとする。
 (地方公共団体の責務)
第五条 地方公共団体は、第三条各号に掲げる事項につき、当該地方公共団体におけるホームレスに関する問題の実情に応じた施策を策定し、及びこれを実施するものとする。
 (ホームレスの自立への努力)
第六条 ホームレスは、その自立を支援するための国及び地方公共団体の施策を活用すること等により、自らの自立に努めるものとする。
 (国民の協力)
第七条 国民は、ホームレスに関する問題について理解を深めるとともに、地域社会において、国及び地方公共団体が実施する施策に協力すること等により、ホームレスの自立の支援等に努めるものとする。
 (民間団体の能力の活用等)
第八条 国及び地方公共団体は、ホームレスの自立の支援等に関する施策を実施するに当たっては、ホームレスの自立の支援等について民間団体が果たしている役割の重要性に留意し、これらの団体との緊密な連携の確保に努めるとともに、その能力の積極的な活用を図るものとする。
 (国及び地方公共団体の連携)
第九条 国及び地方公共団体は、ホームレスの自立の支援等に関する施策を実施するに当たっては、相互の緊密な連携の確保に努めるものとする。
第三章 基本方針及び実行計画
 (基本方針)
第十条 厚生労働大臣及び国土交通大臣は、第十三条の規定による全国調査を踏まえ、ホームレスの自立の支援等に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を策定しなければなない。
2 基本方針は、次に掲げる事項について策定されるものとする。
一 ホームレスの就業の機会の確保、居住の場所の確保並びに保健及び医療の確保に関する事項
二 ホームレス自立支援事業(ホームレスに対し一定期間宿泊場所を提供した上、健康診断、身元の確認並びに生活相談及び生活指導を行うとともに、就業の相談及びあっせん等を行うことにより、その自立を支援する事業をいう。以下同じ。)その他のホームレスの個々の事情に対応して総合的な支援を行うことによりその自立を支援する事業の実施に関する事項
三 ホームレスとなることを余儀なくされるおそれのある者に対する生活上の支援に関する事項
四 ホームレスの自立の支援等を行う民間団体との連携に関する事項
五 ホームレスに対し緊急に行うべき援助に関する事項、生活保護法による保護の実施に関する事項、ホームレスの人権の擁護に関する事項、地域における生活環境の改善及び安全の確保に関する事項その他ホームレスに関する問題について実施すべき施策に関する基本的事項
3 厚生労働大臣及び国土交通大臣は、基本方針を作成しようとするときは、総務大臣及び法務大臣その他関係行政機関の長と協議しなければならない。
 (実行計画)
第十一条 都道府県は、基本方針に即し、ホームレスの自立の支援等に関する施策を実行するための計画(以下「実行計画」という。)を策定しなければならない。
2 地方自治法─昭和二十二年法律第六十七号第二百五十二条の十九第一項の指定都市及び特別区並びにその区域内にホームレスが多数存在する市町村として厚生労働大臣及び国土交通大臣が指定する市町村は、基本方針及び実行計画に即し、ホームレスの自立の支援等に関する施策を実行するための計画を策定しなければならない。
3 地方公共団体は、実行計画を策定するに当たっては、地域住民及びホームレスの自立の支援等を行う民間団体の意見を反映させるよう努めるものとする。
第四章 財政上の措置等
 (財政上の措置等)
第十二条 国は、ホームレスの自立の支援等に関する施策を実行するため、その区域内にホームレスが多数存在する地方公共団体及びホームレスの自立の支援等を行う民間団体を支援するための財政上の措置その他必要な措置を講じなければならない。
 (ホームレスの実態に関する全国調査)
第十三条 国は、ホームレスの自立の支援等に関する施策の策定及び実施に資するため、ホームレスの実態に関する全国調査を行わなければならない。
附則
 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一月以内において政令で定める日から施行する。
 (この法律の失効)
第二条 この法律は、平成二十年三月三十一日限り、その効力を失う。