民青同盟の大幅減少の原因は、本欄に紹介されている90年代の中ごろの地区委員会廃止によるところが大きいと思います(私はこのことを本欄ではじめて知りました。投稿された方に感謝します)。私が同盟員であったころはまだ地区委員会があり、多くの同盟員が集まっていたものです。私は地区委員会の事務所へ行くことが楽しみでした。そこで、労働者や看護婦の人など、さまざまな階層の人たちに出会え、当時学生だった私が知らないようなことをいろいろ話してくれたからです。事務所を持つことで多くの同盟員を結集させていたことは事実でしょう。
『都道府県委員会の直接的な指導』とは、聞こえはいいですが、実際には大変困難です。私は当時東京で活動していました。東京都は面積が都道府県の中では小さく、交通機関は豊富です。しかし、たとえば三多摩の同盟員が都委員会(渋谷)へ来るのは、結構時間がかかります。これがより広い県ならもっと大変でしょう。これでは、いきおい遠い班には『電話指導』だけになってしまい。班と県委員会とのつながりがとだえてしまい、かつ個々の同盟員も自分の班しか省みることしかできなくなってしまったために、組織の大幅減という事態を招いたのではないでしょうか。
今回の大会決議では、『班数の倍加』が掲げられました。しかし、もし上級からの指導が不十分な体制のままで班を増やしたり、分割したりしたら、かえってバラバラになってしまう恐れがあります。民青同盟はまず最初に、『地区委員会の再建、および事務所(センター)の設置』に取り組むべきではないでしょうか。