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どんな組織にも上限がある―民主青年同盟について

2001/12/10 ミドリ

 世の中にはさまざまな思想、性格をもった組織があります。宗教的なもの、政治的なもの、会社から趣味の会、奉仕団体、テロリストまで、人間社会はすべて組織で成り立っています。そして、その多くは組織の規模、内容を充実発展させる事を意図し運営されています。
 しかし、規模に関して言えば、どんな組織にもこれ以上は絶対に大きくなれないという上限があるものと思います。ただ組織によってその上限がどこにあるかの違いで、上限ライン以上に組織を拡大するには、権力による方法以外ないでしょう。
 私が青年時代所属していた民青でも、とにかく新規の同盟員を増やす、拡大する事が運動の主要課題で、幹部など拡大し、加盟してきた青年を教育し、できれば党員に育てあげ一人でもやめないようにと一生懸命でした。私など辞めたい希望を出したところ「…さんは辞めさせない」と言われました。私はそれ以来、共産党は恐ろしい政党と思うようになってしまったのです。他の同盟員でもやめる為、転勤までした人もいました。
 現在30年前から比べれば大幅に縮小してしまった民青ですが、どんな組織にもこれ以上は絶対に大きくならないという上限があり、あとはどんなに拡大を試みようが、上限の範囲内で増えたり減ったりを繰り返していくだけです。私も民青の、一時も休まず拡大し続けろという姿勢には辟易したものです。
 まあ民青も同盟員が払う同盟費、出版物からの収入で経営されているといった面からみれば一企業ですから、同盟員を増やし利益を上げていかなければ経営的にやっていかれないことは理解できるのですが、青年は民青を大きくする為に加盟してくるのではないのですから、運動課題としてあまりに無理な拡大要求を出されては、青年は民青を離れていってしまうのではないでしょうか。
 どんな組織も規模には上限があるのです。
 30年前に比べて大幅に縮小してしまった民主青年同盟。これから先も、共産党を一党支持しているような民青のような組織が、大幅に大きくなっていくのは難しいでしょう。しかし、いつの時代も10代から20代の青春時代、若者は仲間を求め集い、語り合い、学びあう事を求めるのですから、これから先も是非、青年運動の火は絶やすことなく燃やし続けていってもらいたいと思います。
 以上が元同盟員としての意見、感想です。