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低次元の喧嘩と片づけてはいけない

2002/1/30 上村、自営業

 日本のODA(政府開発援助)は外務省の管轄事項である。そして、このODAが利権屋の食い物になっている。鈴木宗男+外務省高級官僚vs田中眞紀子元外相のどたばた劇の根底には、このODAのどでかい利権があるのだ。
 例えば、パプアニューギニアのラバウルには日本のODAで建てられた総合病院があるが、医療機器もベッドもない建物だけが密林の奥に放置されている。この国で本当に必要なのは医薬品、注射器と注射針、点滴の器具などである。この真実を知っているのは、現地で地道な活動を続けているNGO(非政府組織)の人たちだ。だから彼らは、現地の実状にそぐわないODAの対応を批判する。
 さて、注射器や注射針では、利権屋へのリベートがあったとしても、額は多寡が知れている。だからもっと予算規模の大きな土木建築ということになるわけだ。密林に放置された総合病院の建物は、その一例に過ぎない。不必要な橋、ダム、発電所などなど、日本のODAの結果は土木建築事業で埋められている。
 利権屋にとっては、自分の懐だけが心配なのであって、ODAが援助国にとって効果的かどうかは問題外なのだ。そして鈴木宗男がODAの利権屋であることはよく知られている。日本のODAの在り方を批判するNGOをアフガン復興会議から閉め出したのも、現地で本当に必要とされているものを報告されると、復興計画に名を借りたODA土木建築事業のプランが提出しにくくなるからだ。
 だから「言った」「言わない」は大問題なのであって、低次元の喧嘩と片づけてはいけない。私たち国民は、もっと賢くならなければいけない。「面倒見がいい」「地元の要求に耳を傾けてくれる」などという表の顔にダマされてはいけないのだ。利権屋という裏の顔を見破って、そんな人間に国会議員のバッヂを付けさせてないように行動を起こさなければいけない時だと思う。日本共産党、ガンバレ!