ひさしぶりに投稿します。
先日、この投稿欄で、雪印の問題に関連して、内部告発ができる仕組み(すくなくとも告発後、差別や不利益を被らないような仕組み)を作る必要があるとの意見がありました。そのような仕組みを作り、告発しやすい社会的雰囲気を作ることは大事なことだと、私も思います。
しかし、私はこのような仕組みは、喫緊の課題ではあるけれども、窮余の策、次善の策にすぎないとも思うのです。雪印の問題でより本質的なことは、食中毒事件のときも指摘されていたように思いますが、労働組合がまったく機能していないか、そもそも労働組合がないのではないかということです。
今回の一連の詐欺事件で、雪印の労働組合が何事かを公に述べるとか、会社の姿勢を糾すとか、会社の再建や信頼回復のための取り組みや改革案を呈示するとか、私の知るかぎりでは、まったく見当たらないのはどうしたことなのでしょうか。
もし、雪印の組合やそれに相当する組織や団体の、今回の事件に対する取り組みをご存知の方がおられましたら、この投稿欄でご教示いただくことを切望します。
職場に組合がないということ(組合が機能しないということ)が、使用者・管理者と労働者との間に緊張感のない慣れあいを生み出すか、それから、使用者・管理者の横暴や退廃を止められないかを、雪印の事例はいやというほど世間に見せつけているのではないでしょうか。
私の職場にも組合がありません。失業率が高まり、ますます労働者の団結が掘り崩されようとするなか、労働組合の発足や再建は誰にとっても至難です。しかし、私自身の生活や権利の擁護という観点だけではなく、組合を作ることは、社会的な責務でもあると考え直し、雪印を他山の石として、自らを奮い立たせている昨今です。