共産党活動に長年従事されてきた。実際の活動を経験されてきたと思われる同氏の意見を読んで。活動ご苦労様ですという感想とともにすでに時代から遠ざかった現代に適合しにくい考え方であるなあと思いました。
一般に一つのことを大変まじめに、苦労してやってきた場合、人は自分の価値観を懸命に構成してがんばってくるため、他の考えを受け入れにくくなります。世間一般で端的な例はがんこ親父など、頑張ってきた人に多い事例です。
しかし、現在、共産主義の利点を最大限に生かし、政権をとり共産体制をひこうとかんがえたならば1億人以上の日本人の大半の同意をとりつけなければなりません。そういうことができなければ政権を持つ権利、価値がないのです。
かりにクーデターを起こし、軍事力で政権をつかんでもそれは悪であり、多くの共産主義から端を発し、独裁に陥り、最後は虐殺を繰り返した政治への直結となるのです。本来の共産主義からはかけ離れたものとなってしまいます。
そういう意味で、広い裾野をカバーできるだけの力量がなければそういう政権はとれないし、そうでなければ価値がないのです。現政権はそういう力を持っているのです。共産主義は現状では残念ながらそういう力量をもっていないのです。
多くの意見を聞き、国民の大半の同意を得られるということは、多くの議論、多くの考えに答えられるということであり、ある決まった方法だけで処理ができるということではありません。世の中、そんな単純ならなにも苦労はないのですが。
それならばどうしたらよいか。それは理想の共産主義の姿を描きそれに方法をとわずまい進することだと思います。狙い、目標をさだめたら施策、方法はあらゆる方法が許されるはずですし、人間おなじ環境にいるわけではないですから、立場により方法、やりかたなどは当然かわります。
しかし、目的、理想は同じということです。
こういうことからかんがえても、保坂氏の意見は少し硬いかなという気がしますし、到底世間では受け入れられない意見でしょう。
私はそう感じました。