会社の不正に対して労働組合の活躍に期待する旨の発言がありました。
私もそれにこしたことはないし、期待はするのですが、どうも昔の労働組合と今のものは、状況がちがうし、期待ができにくいものに現状なっている気がします。
昔は労働者の連帯という感じが出ていて、いろいろな問題にも対応していたのですが、そういう意味でいい団体であったと思います。
今は、社内組合になってしまって、労働者の連帯というより、給料上げろ、待遇改善の代表というだけで、労働者意識というのは無くなっていると感じます。(いろいろなケースはあるだろうが、おおざっぱに言って)。ストも無くなった。ストがなくなってからこうなった気がする。
なぜこうなったか、判りませんが、おそらく労働者の待遇が改善されてわりにいい生活になってきている(一般的に言って)のが原因ではないかと思います。昔は食うにも困る状況があった。
今後どのような形で労働者が結集したり、活動したらよいのかを共産党などが研究し、提案して実践させるといいとも思います。
実際、リストラなどに対してもほとんど労働組合は無力であり、あまり意味もなくなってきている。
さらに、未就職者(社外だから)の問題を扱うこともほとんどない。(社内組合が多いから)。社会的な影響力も少なくなってきている。
欧米の組合のように、横のつながり(会社を超えたつながり)が必要と思われる。そうすれば、告発などもできやすいのでは。社内組合では会社のことを考えてしまう。
何々会社組合ではなく、例えば電機技術者組合とか、経理担当者組合とか、営業担当者組合、機械技術者組合、組み立て作業者組合、購買員組合、管理部員組合など業種別で会社横断的な組合も多くあってもいいかもしれない。それで何ができるかはわからないが、少なくとも会社の影響は少ないと思う。
また、他の会社に転職しやすいだろうから、この流動化の時代には多少良いかもしれない。
同じ会社にいつまでもいられるか判らない時代(変化が激しく、会社規模の縮小、拡大の繰り返しが激しいし、つぶれることもある)には、こういう組合も必然かもしれない。欧米はこのスタイルだときいたことがあるが、どうなんだろうか。
なにしろ、日本では、われわれ従業員まで会社のことを考え過ぎている。いいことでもあるが、問題もある。あくまで雇われ人であり、いつでもやめさせられる立場であり、事業者ではない。
私もどうしたらよいかわからないが、会社組織だけでは、危ない。上から下へ、組織が整っており、上の命令に逆らえない、上の評価に逆らえない。
しかし、上が正しいとはかぎらないのだから。
なんらかの基本的人権、労働者の立場、権利をまもる必要がある。それが組合のはずだが。社内組合と社外組合の両方に所属することがいいのかもしれない。わからないが。