日本共産党は一貫して小選挙区制に反対してきました。貴方は「有権者の過半数」といわれるが、原理的にそれが絶対条件とされるのは、一騎打ちの場合だけです。現に大部分の小選挙区では、過半数に遥か及ばなくとも、当選しています。要は、現代日本のように国会に数個の有力政党がひしめいている状況では、法定の25%以上獲得しさえすれば、比較第1位で当選できるのです。小選挙区制のの米英は、事実上2大政党制です。実際96年の総選挙では、自民党が得票率では半数以下にも拘わらず、小選挙区では圧倒的過半数を占めました。
鈴木宗男が96年小選挙区で負けたのは、中選挙区時代の自民党の片割れ新進党候補に敗れたからです。「利権政治が通用しなかった」のではなく、「同じ穴の狢」同士の凄まじい利権合戦の末に敗れたのです。00年総選挙においても、都市部小選挙区では自民党は民主党に敗れたとはいえ、地方小選挙区では圧勝しています。利権政治がそれを支えたのはいうまでもありません。
公明党も、当初は新進党後に自民党との選挙協力を狙って小選挙区制を推進してきましたが、今では「3人中選挙区制」を提唱するようになっています。
最後に、中選挙区(或いは大選挙区)なら比較第1党でなくとも当選できるのであり、よって各選挙区で野党が過半数を占めるなら十分政権交代は可能です。