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有事立法反対運動の高揚のために、日米安保廃棄を論じよう

2002/5/26 とんび、40代、医療専門職

 去る5月24日に開かれた有事立法反対大集会は4万人(主催者発表)を集め、反対運動は一定の高揚をつくりつつある。有事立法反対の一点で大同団結して闘うことには、現時点では私は賛成である。その意味で、日本共産党や社会民主党の役割は十分評価されて良い。しかし、一番大切なものが何か抜けているように感じるのは私だけであろうか。「米国の戦争に参戦する」から反対といいながら、米国の戦争に参戦する最大の仕組みである日米安保条約を廃棄させてゆく必要性がまるで触れられていないのだ。さらに言えば、冷戦後の日米安保の性格、即ち米日多国籍企業による日本の勤労人民・アジア諸国民抑圧のシステムの暴露と克服が全く置き去りになっている。
 「備え有れば憂い無し」「外国が攻めてきたら国民が団結して戦わなければ・・・」と「素朴に」・「わかりやすく」有事法制制定論者側は訴える。しかし、米国がテロとの戦いを口実にX国に攻め込み、安保に基づき自衛隊が後方支援。そして、X国政府が日本を敵とみなす宣言をし・・・。じつは、このシナリオを理解してもらい、「素朴な訴え」に勤労国民の共感をもって反論するには、やはり、日米安保の今日の日本の勤労人民および地球の平和に反する役割を説きつづける必要性があるのではないだろうか。残念ながら、社会民主党は「綱領」で日米同盟堅持を謳っているため、なかなか、この一致点をつくりにくいかもしれない。しかし、冷戦当時、あれだけ安保廃棄の運動を繰り広げ90年代中盤までいかなる選挙でもこれを訴えた日本共産党までが(沖縄の基地撤去を論ずる際にさえも・・「駐留なき安保」論化したのか)この重大問題を回避するとは、大変な謎と感じられる。