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革新では勝てない

2002/6/13 バビロン、30代、会社員

 はじめましてichitakeさん、山本さん
 最初にお断りしておきますが私は関西在住なので、今回の中野区長選についての詳細は解かりませんが、従来型の保守候補が敗北したのはなによりです。しかし今回の反保守候補の当選は、たまたま運が良かったからに思えてなりません。
 単純にichitakeさんや山本さんのお書きになった選挙結果から、読み取れることは、より多くの投票者が従来型の保守系候補に「NO」を突きつけたということ、しかし当選した改革派中道(左派?)候補の得票数も両保守候補の合計得票数と比べれば遥かに下回り、勝利としては磐石といえないこと、同じ反保守系候補であっても、改革派中道候補と比べ革新候補では投票者の信任を得にくいということです。
 ここから導き出されるのは、保守系候補一本化、反保守分裂のままなら、保守系の勝利。保守一本化でも、反保守も一本化なら、より反保守の勝利は確実であるということです。
 はっきり言ってしまえば、革新系は候補者を出すべきで無いということです。革新系が候補を立てれば、従来型の保守候補に勝てる可能性のある、よりマトモな改革派候補と票の食い合いとなり、足を引っ張りかねないということです。
 ここ最近の首長選をみれば分かるように、横浜では中道改革派の中田氏が、京都では与野党相乗り候補が、徳島では中道改革派プラス革新系の太田氏の勝利という具合に、革新勝利と呼べるものは徳島での共闘くらいです。それ以外の革新単独では全く有権者に相手にされないのです。より多くの有権者には「革新臭さ」に対する拒否感があるのです。京都府知事選のように、相乗り候補がいかにひどかろうとも、革新候補がいかにマトモに見えても、革新臭ければより強い拒否感を持たれたりします。徳島知事選のように、革新系はくだらぬプライドより、大同に付き小異を捨て、呉越同舟で裏方に徹するべきなのです。
 にも関わらず、お二人は革新候補の健闘をお喜びになるが、いくら健闘しても負けは負けなのです、選挙は当選できなければ無意味なのです。勝てる戦いを学ぶことより、このような自己満足的ロマンチシズムに革新陣営が浸っている限り、不特定多数の有権者からはリアリズムのない夢想な連中と相手にされないだけなのです。