野党同士が手を組めば首長選挙でも当選者を出せる、といった意見がありましたが現状では難しいでしょう。
現在行なわれている首長選挙を見れば分かるように、ほとんどが、自民党を中心とした政党相乗り候補が当選しています。
つまり共産党以外の政党は、基本的に自民党に対して独自候補を出すつもりがありません。
もし現状の首長選に不満があれば、共産党と組まないまでも与党相乗り候補への支援をやめる事位は、出来るはずです。
他の政党が、非自民政治を望むなら常に野党で統一候補を擁立し、場合によっては、共産党にも支援を求めるはずです。
そのような事をいっさいせずに、ひたすら自民党に擦り寄るのはもう自民党政治を容認している言う事です。
時々、民主党や社民党や自由党が相乗りで自民党候補に対して候補者を擁立する事がありますが、これに共産党が加わることは、滅多にありません。
つまり共産党を除外して総与党の枠組みの中でしか戦わない訳です。
共産党が野党共闘に加わると、それは完全に反自民の性格を帯びてきます。
そうすると自民党政治の枠組みから出る事を考えていない他の政党は、まず共産党と組む事はしないでしょう。
共産党は他の政党と組もうと思っても他の政党は、共産党と組もうとは考えないのです。
共産党さえいなければ、あらゆる支持層から支持が期待できるのに、共産党がいることによって、保守系の票はまず期待出来なくなり、かわりに自民党や公明党は総力を上げて対抗してきます。
共産党は、単独で戦うしかないのが現状で、もしくは候補者を擁立せずに不戦敗となる訳です。
残るのは、勝手連的に非自民候補を支援するという事ですが、こうなると何のために共産党があるのか分からなくなってきます。
共産党に票を投じる人は、自民党中心の総与党政治に不満がある人が、大部分だと考えています。
そのような人は、共産党が除外されている非自民政治をよりましな選択とは考えないのです。
他の政党は、共産党と組む事によって確実に勝てる状況にならない限り、自民党に寄り添っているでしょう。
かつての社会党位に共産党自体が大きくならないと、他の政党を味方に引き入れるのは、困難な状況です。