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多数派結集のための政策試案について(その2)

2002/7/20 おちあい、会社員

 ititakeさんの政策試案についての私の見解です。
 今回は同意できない政策について

6,特殊法人の廃止
 私は、特殊法人すべてが不要とは考えません。必要な特殊法人、不要な特殊法人と区別すべきです。
 小泉「特殊法人改革」で大きな過ちがありました。
 日本育英会の廃止です。日本はもともと奨学金制度が貧弱でした。欧米では給与型(返済の不要な)奨学金が過半を占めるのに日本では貸与型奨学金が主流でした。
 今回の「改革」では、日本育英会を廃止したうえ、有利子の貸付を中心とする奨学金制度となってしまいました。
 いま国立大学を「独立行政法人化」して私学並みの経営(当然、学費は高騰します)をさせる計画が一方で進んでいます。このような状況下で奨学金制度が縮小されてしまえば、裕福な家庭の子しか大学で学べなくなります。日本はいま「大学で学ぶ」という「機会の平等」すら奪われようとしています。
 日本育英会は廃止すべきではありませんでした。

 もちろん、廃止すべき特殊法人もあります。道路公団、水資源開発公団(ダム建設を行う)など建設事業を主な事業とする公団は廃止してもよいと考えます。

7,公益法人、NPOへの税金使用の廃止
 これも6と通じる部分があります。
 公益法人といってもピンキリです。確かに存在意義に疑問のある公益法人もありますが、非営利での活動が必要な法人であれば、存続のための費用を出すことを否定すべきではないと考えます。
 私の友人が、障害者の就労の場である「作業所」で働いています。作業所とは、様々な障害を持つ人たちが、軽作業(包装、製本、廃品回収など)を行いながら日々を過ごし収入を得る場です。これらのものは、市場価値としては高いものにはなりません。給与も最低賃金法ラインすら維持できないケースも多々あります。作業所の運営を継続するためには市町村、都道府県からの補助が欠かせません。
 市民すべてが能力も十分でバリバリ働くことができる…というのは理想ではありますが、(テレビに出てくる経済評論家のようですが)実際はそうではないのです。
 様々な条件、本人の健康状態もあります。健常者のようには働けない人の生活条件を維持すること…こうしたこと税金を使うことこそ、本来の税金の使い道と考えます。
 公益法人、NPOへの税金使用は禁止すべきではありません。
 そういうかたくなな思考では、社会的に有用なNPOすら育ちません。(NPOと行政の関係は簡単には論じられないのですがここではしません)
 公明正大なルールのもと、必要なところにはキッチリ補助をすべきものと考えます。