全国の電力系の通信会社とIIJその他の事業統合に関する7月18日NHKのニュースの中で、電力系の通信事業の光ファイバーの長さ(延長?)がNTTの2倍あると報道されました。
ニュースでは電力が自社の設備の監視用に敷設した光ファイバーを、ブロードバンドにも利用するといった内容の説明をしていました。
景気低迷が続き電力消費が伸びず、新規の発電所の計画もほとんど無いとの話を聞いたような記憶がありますが、そのような中で自社の設備の監視用にそんな大量の光ファイバーがなぜ必要だったのでしょうか?
想定されるのは「自社の設備の監視用」というのは、まやかしであり最初から全国規模の商用のネットワークを作り、ブロードバンド時代の主導権を握ろうという意図があったということです。
私が指摘したいのは、以前から電力の自由化が言われながら実質は殆ど地域独占が変わらない電力業界が、その独占で得た利益を消費者に還元することなく、影に隠れて通信設備への膨大な投資につぎ込んでいたということです。
確かにNTTに対する競合会社ができることは消費者にとってはよいことかもしれませんが、地道に努力してきたKDDIその他の通信事業者の努力は報われないないのではないでしょうか。
そこで、NTTの回線をその他の通信事業者へ開放することが義務付けられていることと照らし合わせると、電力会社が敷設した光ファイバーであってもその中を通るデータの大部分がプロードバンドのデータになるなら、光ファイバーは電力とは資本関係や人事交流の無い別会社に移管して一般に開放すべきと考えます。
国民が皆で注意していないとNTTをはるかに上回り、電気事業と通信事業を共に牛耳る新たな寡占企業のグループを生み出すことになりかねません。