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カワタロウさんへ。入札の酷い実態

2002/8/11 ichitake、50代

 カワタロウさんへ。
 わたしが今から指摘する事実は、全体の中の例外的なことにすぎないかもしれません。わたしは例外とは思っていませんが、統計をとることもできないので、1例として紹介します。

 つい、1ヶ月ほどまえ、ある特殊法人が印刷の入札を行なった。
 わたしが経営する会社は印刷が得意ではないが今後のことを考慮してお付き合いで応札した。
 仕様書は10ページほど、これをつくるのも大変だろう。
 作成の担当職員がいて、業者に案内する職員がいて、そして集まった業者は10数社。説明会1回、業者の営業担当や技術社員1人か2人。そして、入札当日も同じ人数が動員される。
 わたしは、仕様書をみて、大した金額ではないだろうと最初から考えていた。

 そして開札。落札金額は、10万円以下であった。
 ちなみに、わたしたちは、30万円超で応札した。
問題点3つ。
 1つ、特殊法人の職員も含め労働の浪費である。
 仕様書など準備した職員の人件費の方が高いであろう落札金額!
 特に、民間会社の労働について無頓着過ぎる。
 2つ、紙代にもならない価格での落札になんの疑問も持たず歯止めもかけない特殊法人とその職員の姿勢。
 3つ、指名競争入札や一般公開入札はこうした「最低賃金以下的」な落札がまかりとおり、デフレ不況を促進する役割を官公庁公益法人の「公正な」入札制度が担っているが、他方で随意契約ではおいしい仕事が癒着企業に撒き散らされている。

 こういう実態は世の中に多いと思いますか、少ないと思いますか?