たとえ誰がおこなってもよいことはよい。そうもいえます。けれど、政治的文脈のなかでどういう意味合いをもつのかを考えずに、行動だけを取り出して単独で、これはよし、とすることがいつもよいとは限りません。
小泉首相の唐突な朝鮮民主主義人民共和国の訪問。これを日本共産党志位委員長がもろてをあげて?賛成したことに反対します。週刊誌の広告記事には、これで小泉首相ノーベル平和賞、などという見出しさえとびかっています。国政の、とくに内政の行き詰まりを打開するために、簡単に言えば内政失敗の失点を外交で得点稼ぎということもあるのではないか。それにとどまらず、国民に情報がわたらぬところで、それなりのはかりごとがあるのかもしれない。
私が心配するのは「先遣隊」として派遣されてといるのは、外務省事務レベルの高官ではなく、防衛庁の高官であること。軍事戦略上の意図が透けてみえます。それにしても、日本共産党は、なぜこれを支持するのか。見解がみえてこない。国交断絶のもとにあるから、ともかくもよいとするだろうか。憶測ばかりでは意味もないので、疑問として述べるにとどめておきます。
都議会で石原都知事がおこなった政策で、共産党東京都は、是々非々として支持した政策もありました。政治的立場からそういうこともわかりますが、前後のみとおしをもたずに、単発の政策を支持する安易さはあまり評価できません。