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拉致問題、不誠実な新社会党

2002/9/30 ichitake、50代、零細企業経営者

 日朝首脳会談に対して新社会党が出した声明は、この掲示板に明らかにした通りです。
 わたしは、拉致問題について、まったく批判も糾弾もしないその声明のひどさと、そうした声明を生み出したこの間の新社会党の非武装中立路線・民主主義路線と親北朝鮮路線の矛盾を批判指摘いたしました。
 この声明ではさすがにまずいと思ったのか、遅れ馳せながら、週刊新社会の10月1日号では「拉致問題:真相究明と責任ある解決を」なる文章を掲載せざるをえなくなりました。
 そこでは「謝罪は当然」「当時から現在までの指導部の責任は免れず、謝罪では済まない」「自由な意思確認による帰国の問題、生存者も含めたすべての家族らへの賠償問題なども解決する必要がある」など言い、更に不審船問題でも領海侵犯だけでなく多数の人名も失われ、それらを口実に日本やブッシュの危険な策動が行われていると言って、「これらの危険な動きを防ぎ、日朝国交正常化の大道を歩むためにも、拉致問題の正しく早急な解決が不可欠である」などと言っています。
 しかし、この記事は、9月24日号の記事とその政治的な内容が全く異なるものではないでしょうか。
 どちらが本当の新社会党の立場なのでしょう?
 この記事では、少なくとも拉致問題の解決が日朝国交回復の不可欠の要素と言っています。
 しかし、9月24日の声明はそうではありませんでした。手放しの歓迎であったのではないでしょうか。
 単なる無自覚さか、それともなし崩し的な路線転換なのでしょうか? そうではないでしょう。
 これは、親北朝鮮路線の従来の立場からして、日朝「正常化」は促進したい、しかし、拉致問題をいい加減に扱って批判されるのもいやだ、新社会党などに誰も関心がないだろうという負け犬根性のもとでの、どちらも生かしたい、というふざけた政治的な欺瞞ではないでしょうか。
 そして、ご丁寧にも「新社会党は、・・・拉致問題でも外務省や警察に証拠を公表して交渉すべきだと求めてきた。しかし、力及ばずして今日に至り、多くの人命と人権が失われてしまった」のだそうです。
 ほう、新社会党は、拉致問題や不審船問題で、先頭きって闘ってきたというわけですか。数年にわたって新社会党に在籍し闘ってきましたが、はじめて聞く話です。
 「拉致なんかない。証拠があるのか」「不審船はデッチあげ」「ミサイルは北朝鮮の主権」等と言う話はたくさん聞いてきましたし、大会の場でも各級会議の場でもそういう発言は容認されてきました。わたしは、そういう論議に対して一貫して闘い、そのことも含めて親社会党の社会主義原理主義に絶望して離党したのです。
 そうそう、大会や会議には朝鮮総連も必ず来賓として招かれ挨拶をしていました。
 少なくとも党内では、そのような活動や折衝を党が行なってきたという認識はありません。
 それに、ハッキリ言って、この記事自体、信用できないものです。そんなに立派なことを新社会党がやってきたというなら、いつ、どのような形で言ってきたのか、全文を状況とともに出すべきです。
 「外務省や警察に証拠を公表して交渉すべきだ」などという言葉は、文脈次第によっては、「証拠も出せないのに拉致問題など言うな!」と言う意味にだってなりうるものです。
 わたしが知る限りでは、新社会党の少なくない人が、そういう文脈で話していました。わたしはメモ魔です。誰がそう言っていたか、公表してもよいのですよ。
 この間の自らの路線の矛盾とひずみに目を塞ぎ、反省総括するどころか、いかにも先頭に立って闘ってきたとでも言うような欺瞞を行う、こういうやり方は徹底的に批判されねばならないと思います。
 新社会党の党員のみなさんは、よく我慢していますね。自浄能力ってないのですか? 何よりも革新を望み推進するものとして恥ずかしくないのですか。今こそ、新社会党の体質改善のときですよ。
 こうした新社会党など革新勢力に比べて、自由党の小沢さんの立派なことと言ったら・・・やはり野党共闘でしょう。
 そして政治決戦は国民経済です。