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拉致問題についての「週刊金曜日」の記事・論文

2002/10/4 新谷、40代、会社員

 ichitakeさんは、北朝鮮による拉致問題に付いて、不誠実な対応をしている、新社会党を非難していましたが、そのような態度をとっているのは、新社会党だけではありません。雑誌「週刊金曜日」の編集部も同様です。
 日朝首脳会談について、「週刊金曜日」は、9月27日付、第429号で、「日朝が変わるアジアが変わる」という特集を組んでいます。個々の論文・記事の内容を紹介すると、長くなりますので、題名だけ紹介させていただきます。もしも、詳しい内容が知りたければ、図書館にでも行って、見てください。

 「日本国民の成熟度が試される」        カン尚中

 「衝撃と憎悪乗り越え「民族共生」の原点に」  吉田康彦

 「拉致一色報道が隠す日本側の侵略責任」    山口正紀

 題名からでも、記事・論文の内容は、想像がつくと思いますが、これらの記事には、今回の拉致問題に対する、批判や糾弾の姿勢はありません。確かに、日本政府は、かって朝鮮の人々を日本へ強制連行してきて、鉱山などで強制労働をさせました。それは、確かに非難されるべきものです。しかし、そのことは、北朝鮮政府による日本人の拉致という犯罪行為に対する、免罪符にはなりません。「憎悪乗り越え民族共生」を主張するのならば、北朝鮮政府、金正日の責任をきちんと追及しなければならないと思うのです。
 これらの記事に欠けているのは、北朝鮮における、金正日に対する個人崇拝、民主主義制度の欠如、人権保障の欠如が、拉致問題を引き起こした、という視点です。この視点が、欠けているのは「赤旗」の記事も、新社会党の声明も同じです。拉致問題を、非難しても、個人崇拝と、民主主義・人権保障の欠如までは、非難していないのです。皆さんの、意見はどうでしょうか?