今の日本は子供や若者に未来を与えない、層としての年寄りや大人が層としての子供や若者を抑圧し収奪している社会ではないのかと思います。
子供や若者から地域社会や自然や人間関係が奪われ、教育の機会均等も奪われ、就職も安定した雇用も奪われ、低賃金と年金・健保・税金負担のみが押しつけられ、結婚と子づくりの機会と条件も奪われてきています。
年功序列賃金待遇と未だ崩壊していない社会保障、高度経済成長時代の蓄えを享受する大人の庇護のもとにあるうちは、子供や若者は、プライドと希望はずたずたにされてもまだ生きていけますが、保護してくれる大人がいなくなったり力を無くしたりした途端に、パラサイトからさえ転落してしまう不安な状態にいるように思えます。
そして、このような状態は、勿論、子どもや若者にとっての不幸であるばかりでなく、日本社会全体にも打撃を与えつつあります。
超少子高齢化社会の到来で、年金健保や税制が破綻するといわれながら、その減少しつつある若者に定職さえ提供できない日本社会、そしてこういう社会を作ってきた政・官・財の癒着とその上に乗っかった自・公・保政権。
いまの革新勢力に、こうした問題への真剣な取り組みがあるようになかなか思えません。
公務員や大企業組織労働者の権利を守り、老人福祉の権利を守ることが中心となっており、「変革」ではなく「守る」運動になってしまっているのではないかと思います。
こうした問題に正面から取り組み既得権を「守る」だけではなく、現在見捨てられている酷い状況を「変革する」ことに実際に取り組まない限り、若者が政治に感心を持ち、革新や野党を大きく支持することはありえないのではないかと思います。
こういうと、「両者を対立させるのではなく統一した運動を」というような声がすぐ聞こえてきそうですが、酷い状況に置かれている存在への対策と場合によっては不釣合いな既得権の擁護とを口先だけで並列に並べることが、実際はどのような意味を持つのか考えていただきたいと思います。わたしも考えてみますが・・・
まずこどもと若者に希望を! そして中高年に安心を! こういう政策と運動を新たな政界再編のなかで実現してゆきたいと思います。