孫子の兵法に「肉を切らせて骨を切る」があり、中国はこれも基本世界戦略にしているそうです(参考;松井茂「中国4千年の軍事思想」)。毛さんについて言えば、例の「張子の虎」発言なんかがそうなのかな、と思っています。
今回の「北」の発言、「核兵器持ってるよ!」も、この戦略によるものでしょう。もっとも、誰がいつどこで言ったのか、公文書もないので、この発言は、陽動作戦的なもので、本気で取り上げてはいけないものですね。法律的にみると、「申し込みの誘引」、つまり、「貸家あり」の張り紙のようなものです。ただ、「核兵器所持」発言は、時期的に、「肉を切らせて骨を切る」的な、迫力と、効果(アメリカ人はこの兵法は知らないから余計にうろたえるのですが)があるようです。現に、ブッシュはこれに食いついてきた!「北」の思う壺です。
「骨を切られる」とは?また誰が?
小泉政権が北の使者となりブッシュと交渉させられること、か、、、。何をどう?
「北」は、経済特区を開きたい、この費用を日本に出させたい、のでしょう。この点につき、ブッシュに異議はないだろう。
金政権が切らせる「肉」とは?
拉致日本人の帰国(解放)と核兵器の破棄・製造放棄では、、、
この際、共産党のお仕事は、イラクと話し合ったように「北」とも話し合って、拉致問題については、「南」の被害者の解放も含めて、これを解決(まず、申し込みの誘引があるのだから「申し込む」という駆け引きにでること)し、名目は何であれ、経済特区の建設に助力する(金を出す、これも申し込み段階)、これがお仕事として、考えられるが、どうか。
なお、ヘーゲルさんへ;
1; 「疑惑」につき。これはこれでいいでしょう。本日(21日)の「赤旗」2面にも、当の釈明記事があります。
まぁ、刑事訴訟法的にも、有罪判決が確定するまでは、あるいは、物証を伴った自白があるまでは、無罪の推定が働くし、政治学的にも「疑惑」どまりが筋論でしょう。
2;公安当局の利用=世論操作につき;
今回の不審船撃沈-引き上げ-装備公表なんかには、世論操作がもちろんあるでしょう。中国の経済水域まで追っかけて撃沈したのですから、これらは、計画的のものでしょうよ。しかし、「拉致」については、当局も困っていたのでは? 自民党にも「北」スクールがいますから、当局も捜査の壁を感じていたのではないか? それに、警察は、昔から「家出人」の捜索には冷たかったからね。総じて、「知らん振り」をしたかったのではないでしょうか。
3;「あこがれの北朝鮮」、どんな歌詞?
歌はともあれ、スターリン主義には、これっぽちの幻想も持つべきではない。この主義の一側面として、祖国防衛(実は党の防衛、さらには党首の保身)があり、これが朝鮮的儒教と結合して金幕府を作り上げている。ここに(祖国防衛主義)中国同様、孫子の兵法が生き残っている基盤がある。