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この種の問題は、どこで討議すればよいのか

2002/11/26 アイ、60代以上、定年・寄食者

 小生、『政治経済学』の現代化・世界化を研究テーマとして晩年を迎え、期するところあって、最近ようやくDELLを入れ、WEBによって、懸案としていた「国際金融情報」の観察を手始めたものです。

ネットサーフィンをして得られた強烈な印象を一つ:  米連邦準備制度(理事会)やイングランド銀行の「目的」「機能」「目的のコア」などを読むと、日銀の「政策目的」とは次元が全く違うこと。
 前二者では、一国内部についてはもちろん、当初から「グローバル」のなかでものを見ることになっている(「変動相場制グローバルマネタリスト」的)。「日銀法」は最初から「一国マネタリスト的」「グローバル戦略依存的」です。
 日本の「ビッグバーン」とはいったい何であったのか。
 せっかく改正されて間もない「日銀法」ですが、これでは国際レベルではもちろん、国内の金融問題の政策決定でも展望がもてなくなるのは必然との思いを深くしました。

 こうした姿勢の裏返しを、大蔵省(現財務省)の発表する「日本オフショア・マーケット」情報でも感じました。
 日本国が居住者銀行の「特別国際金融勘定」経由で提供する非居住者間のクロスボーダー取引は、行き交い差額(有効残高に相当か)を見ても、日銀の「量的緩和」に匹敵する膨大なものとなっていますが、これに対する分析は一切なし。
 「非居住者」は少なくとも「1年以内」の「居住者」であり、一国内取引(実物的・金融的)と無関係であるわけはありません。「グローバル」と「一国」間に本来存在する連関が、一切分析なし、無視・切断されている無惨な一例と見ました。

 我が国の国際金融政策の根本的立て直し、ひいては、我が国内閣・財務・経済財政の戦略構想とも深く関わりを持つようなこの種の問題を、いったいどこで、どのように討議すればよいのか、あえて一文を草した次第です。