かつて、孫文・ホーチミン・カストロ等の植民地独立運動、ガンジー・キングの非暴力抵抗運動、解放の神学などが第三世界や有色人種の象徴の時代があった。この頃はまだ白人・異教徒皆殺しの発想は中心になく、希望があった。
今のイスラム原理主義無差別テロに、反動知識人達は、アメリカに追いつめられている者にはそれしか方法がないとか、イスラム地域にはイスラム地域の文化がある、といって、彼らの非民主的な体質を擁護しているのだ。彼らの言葉には日本人にも死傷者が出たのに、自分がテロに合った時のつらさがない。かつて非西洋地域にも人権と民主主義を求めるために使われた西洋批判論理は、今や非西洋における女性の地位をおしとどめ、批判を封殺するために利用されている。この論理の延長で彼らは戦前の体制が日本人にはふさわしいのだと言ってくる可能性は大だ。
共産党は、右翼の全体重をかけた集中放火を浴びる社民が解党寸前の今こそ民主主義防衛のためのイデオロギー闘争にとりくまねばならない。