拉致問題への「赤旗号外」第2弾が出た。またしても公明党への反論の形をとっている。我々が知りたいのは、共産党の正式見解であり、創価学会・公明党はどうでもよい。追求されたから反論するのでは、余りにも見苦しい。やたらごり押しや歪曲が多い内容を読むと、敵対している公明党から追及されたので、組織防衛のためにやむを得ず号外を出したかと勘ぐってしまう。
その内容では、おかしな点がいくつもある。まず第一は、不破委員長(当時)が疑いの段階と言ったのは、警察の公式見解の通り言っただけだと、やたら警察を持ち上げている。ところが兵本氏の除名理由が、警察へ就職の斡旋を頼んだためとある。いったい党は、警察と友好関係にあるのか、敵対関係にあるのか矛盾もはなはだしい。次に公明党こそ朝鮮労働党と友党であり、共産党は1960年代から一線を画してきたというところでは、あきれるしかない。(共産党は何回訪朝しているのだ!)
さらにもっとも問題なのは、拉致被害者についての謝罪、同情あるいは救済の箇所がまったくないことである。当然拉致被害者の家族問題も日本妻問題も、一言も触れていない。
この号外くらい、一般大衆の感情とかけ離れたものはない。配れば配るほど共産党の冷たい体質が明確になるだけである。党中央は、テレビのワイドショーを見ているのか。国民が望んでいるのは、我が党は拉致問題への責任はないという言い訳を読むことではないのだ。