わたしは、8月に新社会党を離党いたしました。
その後9月には、日朝首脳会談があり、拉致問題などが白日のもとに曝け出されました。
北朝鮮問題だけでなく、新社会党の官僚主義と総括と創造性なしの社会主義原理主義、野党共闘・選挙共闘への消極性、頑な護憲至上主義と対外政策の矛盾、変革ではなく防衛を叫ぶ守旧性を、党内でそして今は党外から一貫して批判してきました。
さて、その新社会党の機関紙「週刊新社会」11月26日号の1面羅針盤です。
そのあまりの厚顔無恥ぶりに黙ってはいられません。
「カストロ議長が金総書記にこう語りかける夢をみた。北朝鮮もソ連の支援がなくて大変だね。スペイン植民地の後、米国に支配され軍事介入やCIAと闘わねばならなかった我々も、米の経済封鎖、ソ連支援の消滅の中で苦闘を強いられているよ。しかし、我々は外国人を拉致したり、ミサイルや核を開発したりしないし、子どもを飢えさせることもない。君達は資源と労働力と国民の関心を軍事に向けすぎてはいないか。資本主義と社会主義について、君も人民も研究と学習が十分だろうか。チュチェ思想というが、マルクスやエンゲルスによって基礎づけられた社会主義とは違うようだ。階級・身分制度による差別には驚かされる。もっと、人民の意欲と能力が発揮されるような体制にしなくては。2代目ブッシュにも困るが、国家の最高責任者を世襲するなど人民の民主主義とは相容れないのでは。(全文)」
新社会党が、このような見解を公式に発表したのを読んだことも聞いたこともありません。
こういうことを書くならばキチッとした総括をしてからでしょう。
どさくさにまぎれて書くような内容ではありません。
こういうどさくさまぎれの記事だからこそ、愚にもつかないカストロの夢とかいう形でしか書けないのでしょう。
こういう書き方は、カストロに対してもキューバに対しても失礼であり、他方でカストロやキューバを無批判に持ち上げてしまう二重の過ちを犯すものです。新社会党にとっては北朝鮮の次はキューバってわけなのでしょう。ソ連時代、キューバがミサイル配備していたことは常識ではないでしょうか。
この記事は、一見、新社会党の前進を示しているように見えますが、その実はこの党の底知れぬ無責任さ、理論レベルの低さ、小狡さ、不誠実さを示すものに他なりません。
25%にものぼる大会反乱派はどうしているんでしょうか。
小森上野原理主義指導部の更迭・党改革・党民主化の決起に期待します。