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この国の政治を変えるために

2002/12/22 杉浦庸暢、30代

 この国の政治を変えるためには基本的な政治制度の改善が必要です。その中でまず真っ先にやらねばならないのは、

1. 職業議員をなくす:議員の任期は4年1期限りとし、生涯を通じて再選を認めない。
2.政治の使命の明確化:政治の使命は住民(国民)から寄せられた苦情の解決である、とはっきり明文化する。
3.4権分立(8極構造)の確立:公務部(行政府)と議会(国会衆議院)との均衡
・抑制を縦軸に、その縦軸を両側から監査院(国会参議院)と法律裁判所(最高裁判所)とが、勧告・助言によってバランスを支える。監査院と法律裁判所とは均衡抑制の関係にある横軸である。それぞれの4権は独自に調査機関を持ち、それぞれ対になって存在するので、4権8極構造となる。なおカッコ内は現在の制度でこれに類するもの。

(3権分立は机上の空論であり、三角関係などという言葉もあるように、人間関係において3という数字は必ず2と1に分かれる。現実を見ても、議院内閣制では行政権と立法権のもたれ合いが起こっており、司法権単独ではこの片寄った行政権の行使と、立法権による不十分な抵抗という、傾いた状態を是正することが出来ない。そのために4権分立(ひし形の関係)の構造に改良する必要がある。公務部(住民に公共サービスを提供する)と議会(公共サービスを行う為の法律を作る)の2つが大きく、監査院(公務部・議会への監査業務および提案と勧告)と法律裁判所(公共サービスの実施に当たっての法律的裏付けの確認、新たな法律の既存の法体系との整合性の確認、既存の法体系への調査・研究)の2つはそれより小さい。また、次に述べる苦情の解決の観点からと同時に、各権力が他の権力と癒着するのを防ぐために、それぞれの権力は独自の調査機関と対にして存在させる。)

4.4権の同時進行:住民からの苦情の受付を始点として、4権8極の構造を同時進行で機能させて、苦情の解決を行う。

(住民からの苦情の解決こそが政治の使命であるから、まず苦情の受付がすべての入り口である。住民は苦情を投書する権利を持つ。文面は平易でよく、苦情のみを書けばよい。苦情の受付口から議会に渡された苦情は、まず議会の調査部で苦情内容を実際に調査して具体的に確認する。それに基づいて苦情の解決策を考え、それを実行するための法律を作る。監査院は議会と同時進行で独自に苦情の解決策を検討し、議会での決定に先立ち解決策の提案を行う。また議会での決定後でも、その内容に不備があれば勧告を行い、或いは新たに解決策を提示する。また議会で作られた法律は、それが施行される前に、法律裁判所で既存の法体系との整合性が確認されなければならない。公務部はこうして決定された苦情解決のための法律に基づき、公共サービスを提供して苦情を解決する。公共サービスの提供後、公務部の調査委員会はその効果を実際に調査して直ちに報告を行わなければならない。調査報告は議会に提示され監査院の査閲を経て了承される。こうして1つの苦情は済みとなるが、住民から同じ問題についての再度の苦情、或いは解決策の実行に伴う新たな苦情を寄せられるということも当然ありうる。苦情の解決の出来高によって議員の報酬は支払われるので、給与が確定するのは通常任期後になる。それまでは必要経費ということになるが、その内容は監査院の調査部によって厳しく監査される。またその監査院自身の業務・経費は、法律裁判所の調査部によって査閲される。)

(つづく)