日本共産党が各選挙で軒並み得票減に悩むなか、「反転攻勢」をかけて挑んだ東京都西東京市議選が22日、投開票がおこなわれました。
明年の統一地方選の行方を占う選挙として全国からも注目され、共産党も地元外支持者の動員に血道を上げたようです。
結果は、日本共産党は候補者を2人も減らして臨んだおかげで辛くも全員当選こそ果たしたものの、得票は前回に比べ約3400票、3割以上の大幅減。はからずも現在の地力を露呈したのです。
これに対し24日付「しんぶん赤旗」は、「反転攻勢に道」「貴重な勝利」等と総括しています。これで党員なかんずく地元支持者は納得するでしょうか。
地元党員は選挙戦終盤までビラ配付に腐心しました。高齢者が多く、ビラの全戸配布だけでも死力を尽くした闘争にほかなりません。しかし、ビラ配付は、どこまでいっても自己満足の世界です。市民にとってビラは、ただの迷惑なゴミです。共産党の主張が浸透しているどころか、マンションのごみ箱には「赤旗」号外をはじめ、おびただしい数のビラまたビラがあふれ、共産党に対する「被害者意識」「嫌悪感」だけが浸透していたように思います。
こんな活動が「広範な市民の支持と共感」(24日付「赤旗」)に結びつくはずがありません。「得票3割減」がすべてを物語っているといえるでしょう。
党員の方々にしても、ビラ配付で疲弊するより、政策の浸透、支持の呼びかけに力を注ぐほうが何十倍も有益であると思います。なぜ得票を減らしたのか。党の建て直しに何が必要なのか。それを真摯に「総括」してこそ党員も報われるというもの。
「ビラを全市に一日で配付」(同)したことをもって「勝った、勝った」と大騒ぎする党首脳の独善的な「総括」には、いよいよ疑問をもたずにはいられません。