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一般投稿欄

批判者には精神病のレッテル貼り

2003/1/11 京都の自治労連組合員、40代、自治体労働者

 雑誌『正論』の3月号に元共産党員安東幹氏の「共産党系医療団体『民医連』の知られざる実態」という論文が載っています。安東氏は民青同盟中野地区委員会での勤務員の際に離党しています。論文では民医連の最近の不祥事を受けて、かつての民医連の医療不祥事について主だった11のケースについて述べて、続いて民医連と共産党との強い関連性について論証しています。そして私のとって気になったのは、論文の最後に共産党と民医連による精神医療を悪用した人権弾圧について論証されているところです。
 安東氏は述べています。かつての共産主義国家では、政府の批判をする者を医師の診察抜きに無理やり精神病院に閉じ込めてしまうことが、日常茶飯事でした。そうすることによって、批判者の主張を精神病者の妄言とすることが出来、一般の人からの信用を奪うことが出来る。仮に批判者を逮捕すれば、その裁判で批判者が政府批判の意見を主張する場を与えることになります。精神病院に閉じ込めればそのような心配はなくなるわけです。また拷問のために合法的に薬物の使用も出来るわけです。
 続いて、かつての共産国家と同様に日本共産党と民医連は精神医療を悪用して人権を弾圧していると、安東氏は三つの例を挙げて述べています。一つは党国会議員秘書だった兵本達吉氏で、1990年に友人あてに出した年賀状で宮本顕治を揶揄したために密告され、代々木病院で精神鑑定を強要される。二つ目は宮地健一氏で1977年に党中央へ「党大会上訴書」を提出した後、何の説明もなく脳波検査を受けさせられた。三つ目は安東氏自身で、中の地区委員会内部で不当な扱いを受け、党中央委員会訴願委員会に訴えたところ1989年に代々木病院精神科に無理やり連れて行かれた。党は精神科に通院したと宣伝して安東氏の告発をもみ消そうとした。安東氏はこの三例以外でも実際にはもっとたくさんあるだろうといっています。
 党中央に言わせればこのような話は「反共謀略デマ」としか言わないでしょうが、この党ならやりかねないとしか私には思えません。安東氏は自身の反省文を載せています。「共産党になんか入らなければよかった。共産党に入ったおかげで、無理やり代々木病院の精神科に連れて行かれるわ、それを告発しようとしたら、共産党の中央委員会とか幹部会調査室とか民医連の職員に追っかけまわされるわと、ひどい目にあった。彼らはありもしない事件や犯罪を平気ででっち上げる。共産党は自分たちへの批判を許さず、平気で人権弾圧する。共産党にかかわらなければよかった」。