あの産経新聞が珍しく、歯切れの悪い社説を載せてきた。3月31日の「主張」をご覧いただきたい。
この主張は、武力行使容認決議なきイラク攻撃に反対する世論を「国連幻想、国連信仰に基づいている」と切り捨てている。
その上で
国連重視の姿勢を維持しつつ、
国連への幻想は抱かず、
利用できる機能は活用していく
という
「国連活用主義」なる方法論を提案している。
産経新聞に問いたい。
国連の利用したい部分だけ利用し、言うことを聞きたくないところは聞かないという姿勢で国連に臨むことは、国連からの「脱退表明」に等しい態度だ。
産経のみなさん。あなた方がそれを分かって社説を書いていることは承知している。
だからこそ問う。
なぜ、堂々と「国連と決別すべきだ」との本音を書かないのか。
なぜ、敢えて「国連重視の姿勢を維持しつつ…」
などと、産経らしくない建前を加えるのか。
そんなに、国際協調を唱える私たちが怖いのか。
産経新聞の論説委員各位に求めたい。
今こそ、腹案の「国連脱退論」を掲げるべきだ。
そして、国民世論、国際世論の審判を仰ぐべきだ。
護憲、反戦、平和運動への妨害を「歯に衣(きぬ)着せぬ論調」と称する新聞社にふさわしく、堂々と、日米の国連脱退を世に問うてほしい。
そして、歴史の審判に身を委ねるべきだ。