新谷さんの意見に全体として同感です。
3/3の「しんぶん赤旗」の不破議長の報告大要を読み終わっての率直な感想は「苦しい言い訳だな」というものでした。
「ある新聞はこの新しい取り組みを報じて、『挫折』と見出しをつけ」たと不破議長はいっています。
21回大会決議は「革新・民主の自治体のいっそうの拡大をめざして、自治体の首長選挙を重視して」、「そのために首長選挙の位置づけを抜本的にたかめ、日常的に地方政治の」云々といっている。 首都東京の反動的な石原都政転換の頂点たる都知事選のための取り組みは、党のみならずひろく民主主義をねがう都民の共通した関心事であった。「党と国民との関係が質的に新しい段階に入ったことをふまえて、それにふさわしい活動がもとめられている」「視野を思いきってひろげすべての国民を対象にした対話と共同を追求」という21回大会決議にのっとった取り組みが都知事選問題で4年間どう取り組まれたのか。その問題点と教訓は何か。不破報告にはいっこうに触れられていない。このような大会決議の趣旨からすれば、今回のせっぱつまった段階での「新しい取り組み」は、「挫折」以外の何物でもなく、これでは国民の信頼を失い、党員の志気を損なうことになるので、不破報告となったのであろうと推測される。
「無党派だから得票が増えるは事実に反する」との表現は、問題を故意に単純化している。
「無党派の候補者を擁立しての都知事選というのは、はっきりいって、」「『得票の谷』だった」といって国政選挙の得票と比較しているが選挙の性質の違いにあえて触れず「科学の目」が泣くのではないか。また、知事候補者にたいしても失礼にあたらないか。
首長選挙の意義が正しく位置づけられず、大会決議にもかかわらず放置されていること、「共同」の歴史的意義、弁証法的位置づけが実際上なく、それらの根底にセクト主義、請負主義、代行主義、民衆に対する不信頼等の病弊が横たわっている。