小生は役人。たった今、都知事選挙の開票事務を終えて、自宅に帰ってきたばかり。「石原慎太郎」と書かれた投票用紙の数の圧倒的な多さを前に、自分の考えていた若林立候補辞退、樋口恵子と石原の一騎撃ち…石原の引きずり降ろしという戦略が全く駄目だったと、今は深く反省モードに入っている次第です。
ひょっとしたら日本共産党公認の都知事候補という選択は、どう考えても石原と互角に闘える力が左翼や民主主義勢力がないということを見切った上で、「日本共産党」と投票用紙に書き込むことのできる人々=票の防衛を動物的に方針化したのかもしれないとまで考えてしまいました。でも防衛できたのは30万票台でした。これも実に深刻な総括が必要です。今回の石原の圧勝、樋口、若林の負け方については、中曽根時代のダブル選挙=自民党の圧勝に対する分析と同様に、冷静かつ客観的に分析する必要があると思います。
あんなにひどい石原を再び都知事の座にすえた投票に出かけた都民の心理を左翼は侮ることはできません。渡辺治さんがどこかでお話してたように「石原的なもの」をよしとする都民が308万人(得票率で70%弱)いるという事実の重みにひるむ必要はないが、しかしけして侮ってはならないということです。今の日本にはルペンを阻止する条件が成立していないことだけは、今後の活動を進める上で肝に銘じておかねばならないと思いました。取り急ぎお返事まで。