私たちは、デモで「アメリカは戦争を止めよ」と叫ぶしかないのでしょうか?
表題にある主張は、3月22日に広島平和研究所教授のクリスチャン・シェラーさんから、あるメーリングリスト上へ発せられたものです。何人かのメールによるバトンタッチの末に最近私の元へ届きました。メールの転送は自由との事でしたが、インターネット上での原文(英文)公開の了解は得ていませんので、要約のみお伝えしたいと思います。
前半は、この戦争がどういう展開になるかという分析で、現況を正確に言い当てています。重要なのは後半です。
何がなされるべきか。
アメリカに対抗する世界的な連合によって脅威が克服されるだろう。
その連合は、(行動目標として)ブッシュとブレアを戦争犯罪人として国際刑事裁判所に告訴するという形で発足できると思う。アパルトヘイトの南アフリカに対して行われたように、国連によるアメリカとイギリスへの強力な制裁が可能である。
アメリカでは、ブッシュ、チェイニー、アッシュクロフトを弾劾しようという主張が広まっている。これは、小さく、困難な闘いではあるが、重要で象徴的である。
国連は驚く程無為無策である。国連は、緊急安保理を開くべきである。国連総会も開くべきである。国連は組織的な対応をなし、実際的な方法でその怒りをはっきりと表明すべきである。その方法とは具体的には、侵略国家への制裁、通商停止、資格停止、その他の適切な措置を採るべきである。現在のところ、国連の制裁と国際刑事裁判所への告訴が最も重要なステップであろう。
上記の主張が、技術的に有効なのかどうか私には判断できません。
しかし、単に「戦争を止めよ」と叫ぶより、「ブッシュ、ブレアを国際刑事裁判所に告訴する」という明確な統一行動目標に集中して連帯の輪を広げる方が「よりマシ」だと思います。
既に、何百人、何千人もの血が流されています。
次のデモからは「ブッシュ、ブレア、小泉は戦争犯罪人だ~っ !」、「国際刑事裁判所に告訴するぞ!」と叫びましょう。
「国連は驚く程無為無策」です。その国連に向けても、「国連は緊急安保理を開け」、「国連総会を開け」と叫びましょう。
付け足しですが、劣化ウラン弾の原料は、原発の核燃料や原爆製造のウラン精製過程で残された238Uが主成分で、強力な放射能源です。それを一般市民の頭上にばらまくとは明確な国際法違反です。IAEAは、核物質の不法「投棄」の疑いで、まずアメリカを核査察すべきでした。それをなし得ないのはIAEAそのものの欺瞞性を示しています。