とどさんの投稿を興味深く読ませていただいた。
とどさんの率直な気持ちも伝わった。
ただ、親米のサウジ外相の「フセイン大統領に停戦と政権放棄を望む」 との発言と、「私も同様の意見」との、とどさんの見方には申し訳ないが、少々違和感を感じる。
仮にサウジ外相が面と向かってフセインに停戦を訴えたとしよう。
「今すぐ戦争を止めろ」と。
フセインは、こう言うのではないか。
「俺も戦いたくはないが、何せ米軍が押し寄せてくるもんで…」と。
そこで、サウジ外相がいう。
「政権を放棄すれば終わる」と。
これに対してフセインが言う。
「おいおい、そりゃ内政干渉だ…」
フセインは悪党かもしれない。
いや、悪党だろう。
しかし、国家主権の観点からみれば、主権侵害しているのは米国であり、主権侵害されているのはイラクではなかろうか。
仮に悪党であっても被害者は、被害者だ。
そして大量破壊兵器問題、クルド民族虐殺問題などは別途違ったレベルで追及する必要があるのは言うまでもないことだ。
イラク戦争で膨大な犠牲者を生み出したのは国際社会の同意も得ず、国際ルールを踏み破りイラクに挙兵した米政権だという事実を今一度、思い起こしていただきたい。
世界全体が「悪いイラクにも責任がある…」と、多少なりとも米イラク攻撃への正当性を認めてしまえば、それは、米国の「腕力の政治」「米国至上主義」が完璧にまかり通ってしまったことを意味する。
ゆえに、反戦運動の矛先が米国に向くのは、私には自然なことと思えるが、いかがだろうか。
以上、所感を述べさせていただいた。