私は不破氏が共産党の右傾化の象徴であると同時にここ3年余りの党後退の象徴であると考える。90年代後半の党の躍進は社会党の自民党との連立などに失望した有権者が筋をとうす政党として期待したことなどがあると思う。しかし不破氏が保守政党との連立を打ち出し、なんとしても政権をと、党の政策を次々投げ捨ててまで政権にこだわった結果、自民、公明、創価学会の異常な反共攻撃を呼び起こし、筋をとうす党だと思っていた有権者を失望させたと思う。不破氏は何故2000年総選挙での政権入りをそこまでして狙ったのか。
不破氏は「国会の議席数から、共産党抜きでの政権交代は無い」と口実をつけたが、それなら閣外協力だって良いはず。
(私は民主党の政権に入るにはもちろん閣外協力も論外だと思うが)不破氏は、閣内にこだわった。不破氏は今度の選挙に立候補せず引退するが、当時から本人はそう考えていたはず。不破氏は閣僚を夢見てたのではないか。そうなれば入閣するのは2000年の総選挙が最後のチァンス、だから保守政党との連立や政策、一貫性など党が信頼を寄せられていたすべてを投げ捨て、異常な反共攻撃を呼ぶ事も承知で私利私欲にこだわったのである。その結果現在の後退である。不破氏の罪は重大だ。不破氏は共産党を社会党の道を踏ませて辞めるのではなく、責任を取り辞任すべきだと思う。
最後に以前鶴見俊輔氏らが日本共産党は北斗七星のようだと書き、共産党のホームページにも載っている。これからの指導者が不破氏のよに私利私欲だけで行動するような人物でなく、鶴見氏の言う時勢に流されず、動かぬ一点を守り続ける指導者であって欲しいと願いつつ終わりたいと思います。